浮気の捉え方は男女で違う?

ある研究では、どんなことを浮気とみなすかに関する考え方は男性と女性で全般的に異なっている、という仮説を支持するようなデータが発見されました。
浮気の捉え方は男女で違う?
Sergio De Dios González

によってレビューと承認されています。 心理学者 Sergio De Dios González.

によって書かれた Eva Maria Rodríguez

最後の更新: 21 12月, 2022

浮気は、カップルが経験する大きな試練の中の一つです。ほとんどの場合、浮気によってその関係は終わります。そしてこの問題は、浮気という言葉の定義の違いが原因で生まれることも多いものです。どうやら、男性と女性とではその理解が異なっているようです

時には、浮気自体が起こったのか起こっていないのかを判断することすら難しい場合もあります。最も一般的な定義は、ある人物が現在付き合っている相手以外の誰かとセックスをした時に浮気が成立する、というものです。

しかし、メッセージを送ってパートナーにはそれを秘密にしているという行為はどうでしょうか? ソーシャルメディアやその他のデジタルなコミュニケーション手段を使って思わせぶりな画像を受け取るのは?また、すでに新たな交際相手がいる元恋人と友人のままでい続けるのは浮気とみなされるのでしょうか?

浮気の捉え方 男女

これらは紛れもなく重要な問題です。全てのカップルがこれらについて話し合い、境界線がどこにあるのかについて同意できるよう努めるべきでしょう。最近行われた研究で明らかになった内容を見れば、これが特に大切であることがわかります。この研究では、どんなことを浮気とみなすかに関する考え方は男性と女性で全般的に異なっている、という仮説を支持するようなデータが発見されました。この相違をはっきりさせず、合意に達することなく過ごしているとその後の関係性に深刻な問題が出てくるかもしれません。

浮気の捉え方は男性と女性で異なる

『Sexual & Relationship Therapy』誌で発表されたこの研究では、浮気の定義に関する男性と女性との考え方の大きな違いが特定されています。研究の実行者たちは、知覚された浮気が個人の性別や宗教、人と親密になることへの恐怖、そして拒絶されることへの繊細さといった要素から予測できるのかどうかを検証しました。結果、この研究では「パートナーの、どんなことが浮気と見なされるかに関する考えを知り、二人が同じ観点を共有できれば関係性は長続きする。これにより、異なる捉え方の対象が検討に値する一つの概念となる」と述べられています。

様々な要因の中でも特にジェンダーがどう浮気の捉え方に影響しているのかを判断するために、研究者たちは354人の大学生たちにある質問票に回答するよう依頼しました。参加者たちは、様々な行動を1(全く浮気ではない)から4(確実に浮気である)の間に分類します。この中には、キスや性行といった性的な行動や、恋に落ちてもそれにふさわしい態度を取らない、などの情緒的行動、そしてストリップクラブに行ったりポルノグラフィを見るなどの幻想を伴う行為が含まれます。

また、この質問票には浮気の捉え方に大きく関連し得るその他の側面を判断するための質問も設けられています。そのうちの二つが、拒絶されることへの恐怖と不安です。親密になることへの恐怖と拒絶されることへの繊細さに関しては、ジェンダー間で違いはありません。しかし、女性はほとんどの場合、その「関係」それ自体を浮気とみなします。つまり、「関係」は特に心理的あるいは精神的なレベルでの親密な思考や感情のやり取りである、と理解しているのです。

研究の中では、女性の方がより性別や感情に基づく行為を浮気と捉える確率が高く、一方でほとんどの男性たちは実際の性行為のみが浮気と認定される、と考えていました。しかし女性たちは、思考や感情の親密なやり取りも、それが心理的あるいは精神的な場合には特に、浮気の一種になり得る、と感じていました。とはいえもちろん、どちらの性別にも例外はあり得ます。

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心の浮気により敏感な女性たち

女性の方がより幅広い行動や精神的な動きを浮気行為とみなしているという仮説は、前述の研究によって支持されています。「この発見が示しているのは、女性の方が男性よりも恋愛関係の境界線内の浮気に関連する侵害行為と思われるものに対して敏感であることです」、と研究者は説明しています。「”つながりの範囲”のなかでより上位にいる人々の方が、おそらく愛する相手との関係を守るための手段としてより敏感なのです」

この研究は、恋愛セラピストたちが患者を導く際の助けとなるかもしれません。それは、そのカップルがこれまでしてきたことや今後何が起こるかに関わらず、一歩前進して境界線に関する明確な合意を必要としている場合の話です。しかし一部のカップルには、一人は相手が浮気をしていたと感じているのに対し、相手はそう思っていないという事態が起こります。このキーポイントに働きかけることが、和解し、前述の合意に達するために必要不可欠なのです。

パートナーが浮気行為とみなすような行動を取っていることに気づけていないのであれば、その人物がこういった行為を続けてしまってもおかしくはありません。この研究では、「セラピー介入による理想的な結果は、パートナー間でより理解が深まり、意思の伝達がうまく行われるようになり、お互いを真に大切にし合い、心から満足できる関係性になることです」と結論づけています。

単に抽象的な問題であるだけでなく、個々人での「浮気の基準」の違いがその関係の行き先を決め、怒りや誤解を生み出します。これについて話すのは簡単なことではありませんが、全てのカップルが会話の主題として取り上げるべき問題です。幸福で健全な関係を築いていけるように、付き合いが始まった当初から話し合いをすると良いでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。