割れたツボ:自分を理解するためのヒンドゥーのストーリー

割れたツボ:自分を理解するためのヒンドゥーのストーリー

最後の更新: 08 9月, 2018

これは、市場で水を売って生計を立てていた男性の話です。早朝、彼は肩に竿をのせて、両方の端にツボを釣るして、街の角の井戸まで運びました。

面白いことに、この働き者の男性は、一日のはじめに必ずひび割れたツボを井戸まで運びます。壊れていないツボと一緒に水がある井戸までそれを運びます。辛抱強く水を集めると、それをまた何マイルも運びます。

 

「幸せを与えてくれるものは何でも有用性がある。」

-オーギュスト・ロダン-

彼が市場につくと、割れたツボはほとんど水を失ってしまっています。他のツボで稼げた額の半分の稼ぎにしかなりません。壊れていないツボは、なみなみと入っていてその分請求できます。

割れたツボの不名誉

すぐに他のツボはこの状況について話し合いを始めます。他のツボはひび割れたツボを男性がまだ使っていることに我慢できません。毎日お金を無駄にさせているだけだからです。他のツボたちは、男性がなぜ毎日最初にこのツボを使うのかも理解できませんでした。

割れたツボ

ひび割れたツボは恥ずかしくなりました。過去10年間彼に大切にしてもらい、感謝もしています。しかし自分が足手まといでしかないと気づいたとき、申し訳なく思いました。なぜ男性はまだ自分のことを処分しないのか。

自分が素晴らしいツボで持ち主にとても役立っていたころを思い出しました。欠陥が一つもなかったころが壊れたツボにもありました。毎日の仕事の中で一番よくやっているツボでした。でも、ある日男性が転んでしまったのです。これがツボが壊れてしまい一部不能になってしまった理由です。ずっと前の話ですが、男性はまだツボのことを捨てません。

井戸までの道のり

男性は、かつてツボたちの興味を惹くことすることがありました。時々、空のツボを抱えた井戸までの道のりのなかで、ポケットに手を入れて何かに水をあげていました。ツボたちはそれが何かを知りませんでした。

そして男性は、突然そのポケットの中のものを運ぶのをやめて、道端に投げます。同じように、今度は反対側の道に投げます。ツボたちは興味津々でしたが、普段男性がすることではないため、すぐに忘れて興味が失せました。

水

新しいツボたちの間の会話に、ひび割れたツボは苦しみました。購入して長い間大切にしてくれた持ち主の重荷になっていることを後悔していす。だからよく考えもせずに、捨ててくれるように持ち主に頼むよう決心しました。

美しい道徳

ある夜、男性の寝る準備ができた時、ひび割れたツボは彼を呼んで話があることを伝えました。男性は聞く気満々で、ツボが話すことに耳を傾けます。

早速、ひび割れたツボは自分が考えていることを伝えます。男性が自分に感謝してくれているのは知っているけど、足手まといになりたくないんです。思いやりというだけで自分のことを捨てないでいてくれる必要はないと思ったんです。男性はひび割れたツボを捨てて、この関係を終わらせるべきです。

ひび割れたツボが話すと、男性は笑顔を見せました。男性は、役に立つと思ったから捨てないでいるんだと話します。「役立つ?」、ひび割れたツボは尋ねました。毎日お金を無駄にしているなら、どこが役立つんでしょう?持ち主は落ち着くようにたしなめます。男性は次の日になぜ割れたツボに価値があるかを見せようと言いました。ツボは一睡もできません。

畑

次の日、男性は次のように言います。「井戸までの道のすべてを見てごらん」。ツボはあたりを見回します。道の両側を見ると、花開こうとする美しい花の道が見えます。井戸につくと、割れたツボはまだ男性が質問に答えていないと言います。

男性は愛情に溢れたまなざしでツボを見つめて言います。「君がひび割れてから、君を役立てる方法を考えていたんだ。それから、ときどき道に種をまいていた。君のお陰で、毎日この種に水やりできていたんだよ。」

「君のお陰で、満開になった時花を摘んで水より高い値段で市場で売れるんだ。」これが、ひび割れたツボが自分の美しい目的を理解した時でした。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。