私の息子は、優しくて繊細な男の子です

私の息子は、優しくて繊細な男の子です
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

私の息子も「愛してるよ」と言ってくれて、私のハグにも応えてくれます。思いやりがあって、私に愛情や優しさを見せてくれます。男の子も女の子と同じように、優しい繊細さや豊かな心の知能指数を持っているのです。彼らの気持ちやニーズの為に、恥じらうことなく表現してくれます。

彼らの繊細な面をより促進してあげることは、とても価値のあることです。しかし、なんらかの理由で、このような社会や家族の姿勢は、「男女平等」に対する人々の考え方にそぐいません。そして、その中で多くの大切なことが失われているのです。

「私達の血や肉は親や子供に受け継がれていきません。しかし、心は受け継がれるのです。」

-フリードリヒ・フォン・シラー-

少し前に、スペインの様々な学校で行われた調査で、ある女の子達はいつかアマンシオ・オルテガというビジネス界の有名人になりたいという回答がありました。

このような考えは、社会的に成功するにはある一定のスキルが必要だというものを表しています。そこには、リスクに立ち向かうこと、勇気、そして行動力も含んでいます。お分かりのように、これらのスキルは全て男性を象徴するようなものなのです。

女の子にこの「男性的」な特徴を身に付けることが出来るという意識がある一方、男の子達は、伝統的な「女性らしさ」を持つことが許されない被害者なのです。女性らしさというのは繊細さ、優しさ、そして慈悲などがあります。

これだけ社会的に進歩があると言われていても、性差別は未だに私達を制限しています。そして、それは私達の子育てに深く関係しているのです。また、父が最も偉いという考えは、女性だけでなく男性をも差別することに繋がりかねません。性差別はどのようにすべきか、どのような行動を取るべきか、そしてどのように反応すべきかなどを「強制」するのです。

悲しげな少年

先入観と男性の輪の典型的な形

ロベルトさんはつい最近彼女と別れました。8年間の交際の後、彼女は彼に別れを告げました。彼の世界は崩れ、それは彼の心も打ち砕いてしまったのです。彼は息をするのも苦しく、何をすればいいのか、どう反応すればいいのかさえも分からなくなりました。

彼は友達からの慰めを必要としましたが、彼の交友関係は「遊ぶこと」で成り立っていることに気づきました。彼はいつも友達とバスケットボールをしたり、空手やビデオゲームをしていたのです。

それでも、古い友人であるカルロスさんなら彼としっかり会話をしてくれるのを知っていました。彼ならなら話を聞いて、慰めてくれるだろうと思ったのです。

しかし、ロベルトさんはさらに複雑なフラストレーションの問題を抱えていました。たとえ仲が良くても、彼はカルロスさんと話す勇気が持てませんでした。どのように話せばいいのか分からなかったのです。。

数か月間の暗い日々や自殺への考えが続いてた後、ついに彼は専門家の助けを求めることにしました。さらに数か月のセラピーを受けたあと、心理学者の先生は彼に聞いたことも無いことを勧めました。それは、男性の輪という、不思議なことにとても治療効果のある方法です。

男性の輪とは?

社会は同質性を強めます。あなたの性別に基づき、あなたの両親はイメージを刷り込みます。どのようにすべきか、どのような行動をとるべきか、そしてどのように考えるか、などを教えるのです。このような刷り込みは後に矛盾や苦しみ、そしてストレスへとあなたを導くのです。

男性の輪の最終的な目標は、考えやニーズを話し合える安全で機密な空間を持つことです。そういった場所は彼らの感情を吐き出す場所になるのです。

男性が知るべきことは、社会が作り出した重い鎧はいつでも脱いで良い、そして泣き出してもいいということです。繊細さを見せたり、決めつけられた判断を気にせず話したいことを話せばいいのです。

私の息子は思いやりがあり、愛情深く、いつも繊細です

泣いてはいけない」、「優柔不断は良くない」、「弱い所を見せるな」、「女みたいな話し方をするな、もっと大きい声で話せ」などの言葉は全て性差別です。これらはあなたの息子を感情的な成熟から遠ざけてしまうのです。

これは正しいことではありません。これらの決めつけやルールは男性のイメージを定義してしまうのです。子供の頃からこのような決めつけを持つと、私達は感情的に制限された、不安定な人間をこの世界に生み出してしまいます。

「良い親は100人の教師に値する。」 -ジャン=ジャック・ルソー-

男の子達は特定の環境の中で、競争的に育ちます。彼らは様々なスキルを培うでしょう、しかし、感情のスキルが不足してしまいます。ストレスに対して忍耐力が無くなってしまうのです。そして、悲しみや恐怖などの感情を処理する為の効果的なメカニズムを持つことが出来なくなってしまいます。

あなたは、息子をこのように育て、いつかその子が不幸になり、楽しくない環境を生み出してしまうことを望んでいるでしょうか?そんなことはないはずです。

父親に抱かれる赤ちゃん

男の子でも女の子でも私達の子供のほとんどが自然に、愛情深く、思いやりのある子に育ちます。人間は人間と繋がるようにプログラムされているのです。暖かさや繊細さ、そして優しさを理解することは他人との絆をより深めてくれます。

このような側面を尊重しましょう。自分の息子には自由に感情表現を学んでもらいましょう。気軽にハグしたり、泣く我慢をしなくていいように、そして、性別は彼らを制限するものではないことを学んでもらいましょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。