アリストテレス・コンプレックス:自分は他人より優れている

· 2018年9月24日

アリストテレス・コンプレックスは、心理学と精神医学では疾患として捉えられていません。どちらかと言えば、ポップカルチャーがある特徴をひとまとめにして口語的に「コンプレックス」と言い始めたものです。要するに、いつも自分は正しいと感じている人のことを指します。

「コンプレックス」という言葉は、ラテン語の「complexus」に由来しています。複数の要素で構成されていることを意味します。心理学でも同じことです。複数の性格特性が合わさり問題を起こしている状態を「コンプレックス」と呼びます。

自分の写真に囲まれている人を変だと思いませんか?まるで自分の存在を証明しようとしているみたい。

―キャンディス・ブシュネル

コンプレックスに含まれる特徴の特性は全て無意識なのです。そんな特徴があるとは自分では気が付いていないのです。あるいは、気が付いていても、それを問題とはとらえていない状態です。自分では普通だと思っていたり、そのことに対してしっかりとした理由があったりするのです。それでは、アリストテレス・コンプレックスとは一体なにか、詳しく見ていきましょう。

頑固な哲学者アリストテレス

アリストテレス(紀元前384~322年)は古代ギリシャの哲学者で、史上最も偉大な哲学者の一人であることは間違いありません。アリストテレスの理論や教えは非常に重要で、哲学や化学に大きな影響を与えています。

アリストテレス像

アリストテレスは、形而上学の父であるもう一人の偉大なギリシャの哲学者プラトンの弟子でした。アリストテレスはプラトンといつも行動を共にした素晴らしい弟子でした。プラトンはアリストテレスを高く評価していましたが、それは徐々に変わっていきました。

アリストテレスは独自の思想を作り上げ始め、知名度を増していきました。その頃から師プラトンから離れていったのでした。しかし、それだけではありませんでした。プラトンは気にしていませんでしたが、アリストテレスはプラトンの教えからも離れて行ったのです。そして時が経つにつれて、アリストテレスはプラトンの考えは根拠がないものだと言い始めるのでした。多くの人はアリストテレスのこの態度を問題視し、不誠実で傲慢だと感じたのでした。そして、その評判は定着していきました。

アリストテレス・コンプレックス

そんな歴史を背景に、アリストテレス・コンプレックスについて人々は話し始めたのでした。アリストテレス・コンプレックスは、自分は他の誰よりも優れていると思っている人に対してのニックネームとして使われるようになりました。また、アリストテレス・コンプレックスは優越コンプレックスとも異なると言います。優越コンプレックスは感情や自己イメージに関係していますが、アリストテレス・コンプレックスは知性に関係したことです。

大きなバラを持つ少女を見る顔

アリストテレス・コンプレックスを持つ人は、知性の面で他人を打ち負かすことに夢中になります。より賢く、利口で、知識豊かであるかをひけらかし証明するだけのために長い議論に自ら参加するのです。そして、自分のアイディアをわざと論争(公的なものであればなおよし)にすることで試すのです。

アリストテレス・コンプレックスを抱える人は常に自分が正しいと信じているのですが、彼らにとって一番大切なことはそれではなく、その視点を他人に強要することです。他人から知的な人と思われたいのです。

コンプレックスの行きつくところに光はない

アリストテレス・コンプレックスは、思春期から脱していない人がなると考えられています。思春期は自分の考えを試すことが非常に大切と感じる時期です。そして、特に権威がある人がいかに理不尽で不合理であるかを証明したいのです。この成長の過程は大人にとっては迷惑なものですが、これは若者が自分のアイデンティティを構築し強化する手段です。

ティーンエージャーとアリストテレス・コンプレックスを抱える人は、本当は非常に不安な人です。何としてでも常に正しくいたい、他人に自分の視点を強要したいという欲求は、自己不信の現れです。違う視点で物事を見ることを恐れているため、自分と異なる視点を打ち負かそうとするのです。彼らの視点が疑問視されると感じることが耐えられないのです。

メガネの男性

アリストテレス・コンプレックスは自尊心の問題です。つまり、ナルシシズムの問題とも言えるでしょう。低い自尊心をどうにかしたいという無意識な欲求から、思いつくすべてのものの価値と重要性を破壊するのです。まるで危険に遭遇したときに自分を大きく見せようとしている動物のようです。どちらの見解であっても、この重度のナルシシズムは後により大きな問題になって襲い掛かってくるのは明白です。