不安感に対処するための感情のセルフコントロール

不安感を自己制御できるようにすることは、全ての人間に課せられた義務だと言えるでしょう。これを行うための方法の一つが、感情にまつわる一連のテクニックを使用したやり方です。読み進めてどんなテクニックなのかを見ていきましょう!
不安感に対処するための感情のセルフコントロール

最後の更新: 31 1月, 2021

自分の手で支配できるものがほとんどない世界では自分自身をコントロールできるようにならねばならないという大前提から言えるのは、私たちは不安感に対する感情制御力を持つ必要がある、ということです。では、どんなものなら自分で制御できるのでしょう?実は、私たちが自ら制御できるものは自分が思う以上にたくさんあるのですが、中でも一番重要なのは自らの心の平穏を管理することなのです。

私たちは絶え間ない変化と不確実性に支配された世界を生きています。したがって、不安やストレスがある種のバロメーターとなっていて、それらが人間ならほぼ全員が経験するような心理的変化を反映しているという事実に驚かれる方は少ないでしょう。そのため、人が混沌のようなものを感じたり、外部で起きる物事に翻弄されているような気がしたり、ほぼ全てのことが自分の手には負えないのだと思っていたとしても無理はありません。

しかし、自分の感情を統制できていればどんな脅威的な状況にも対処できるようになります。適切な戦略を用いてリラックスすることで、安心感を高めることができるのです。

いくつかの感情マネージメント戦略があれば、ほとんどの困難を巧みに乗り越えることができます。そして、そのような脅威的瞬間が訪れた時に上手く不安感に対処できるようになるはずです。

“急ぐ必要はない。輝く必要もないし、他の誰かになる必要もない。ただあなた自身でいれば良いのだ”

ヴァージニア・ウルフ

不安感 感情 セルフコントロール

不安感対策のための感情のセルフコントロールとは?

不安感のための感情の自己制御に関する研究の数は、ここ数年でかなり増加しています。カギとなるのは自己認識を深めることや、これらの精神生理学的状態を調整することです。実はこれが不安障害における重大な要因となっていることを心に留めておいてください。

「自己制御」と聞くと、「封じ込め」、「抑制」、「かなりのエネルギーをかけて何かを支配しようとする努力」といったイメージが浮かんでくるかもしれません。しかし、その考えは間違いです。

感情の扱いに関して言えば、制御とは特定や受容、そして調節を意味しています。まずその正体を理解しないまま、つまり、その感情の背後に何が隠されているのかを知らぬまま、痛みを抑えつけるべきではありませんし、怒りを隠すべきでもないのです。感情自体を理解できて初めて、そこからもたらされる衝撃を減らすことができるようになります。

アーカンソー大学で行われた研究などが、恐怖と不安とがほぼ同一の存在であることを指摘しています。また、恐怖とは人を警戒状態に入らせるための防御用の感情以上の何者でもありません。したがって、感情の調節と自己制御を適切に育成することで、こういった精神状態を上手くマネージメントしやすくなります。

ここからは、不安感対策のための感情の自己制御のカギをいくつか見ていきましょう。

回避すれば良いというわけではなく、受容できるかがカギ

自分の心をかき乱すもの、傷つけるもの、そして心配な気分にさせるものの他に、人が熱心に回避しようとするものなどほとんど存在しません。つまり、人は不愉快な感情を避けることに関してはかなり長けてはいるものの、そうすることで逆にその感情の存在感を強めてしまっていることに気づいていないのです。例えば、不安に思っている何か(脅威)に直面した時に人が感じる感情は、ストレスを与える刺激自体よりもよっぽど悪質な場合があります。

具体的に言うと、試験直前に感じる不安感は、その学力テスト自体よりも人を無能にする力が強いですよね。したがって、不安を和らげるための感情の自己制御戦略の一つ目は、感じた感情全てを受け入れることです。感情を抑圧することなくスペースを与え、ありのままの形で、つまり、具体的な目的を持った心理・生理学的状態として、受け入れましょう。

恐怖とは、行動を起こすことに関する感情です。一方で不安感の目的は、自分を苦しめている問題を解決するための動きを自分自身に取らせることであり、悲しみは内省や熟孝、意思決定が必要な時に生じます。また、怒りは心の平穏を脅かす何かを解消することを求める感情です。

自分の手でコントロールできるものに集中し、できないものはただ受け入れる

人生は、たくさんの変化や運命のいたずら、そして誰にも予想できないような複雑さに満ちています。そういった出来事の多くは何人たりとも制御することができませんが、一つだけ私たち全員が手綱を握れるものがあります。私たちは、そういった事象にできる限り最善の形で対処する自由を手にしているのです。ここで、感情が重要な役割を担うこととなります。

  • なぜなら、人には恐怖や怒り、茫然自失、落胆といった感情を抱く権利があるからです。ただし、そういった感情状態のせいで身動きが取れなくなったり、能力が低下してしまうようなことがあってはなりません。
  • 人は自分自身を制御することができますし、自分の反応一つ一つが何らかの目的、つまり状況に適応するという目的、を有しているはずです。適応とは何かを諦めることではなく、適切な反応を取れるかどうかにかかっており、創意工夫しながら、そして自らのレジリエンスを活用しながらバランスのとれた形で前進することを意味するのです。
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不安感のセルフコントロール:自己認識の延長にあるテクニック

私たちは、不安や苦悩を感じると殻にとじこもろうとするか、あるいは過剰な反応(ある種のパニック発作)をする傾向があります。

不安に対処するための感情の自己制御に取り組むに当たって適切な戦略は、今この瞬間を意識できるようになり、感情をカタルシスにつながるような適切で健全な形で解放あるいは拡張することです。そのやり方について、キーポイントをいくつか紹介します。

  • 今この瞬間、どんなことを感じていますか?頭に浮かぶ考えや感情を全て書き出し、それらを分析し、合理的に説明してみてください。
  • 防衛体制に入ることと警戒状態になることとは、何か悪いことが起ころうとしている時に自身が感じる同様の反応であることを理解しましょう。そして、信頼できる人に助けを求め、自分の感じていることについて話をしてください。これは、誰かが一緒にいる時の方が恐怖や不安を和らげやすくなるためです。
  • 数日間の間自身の考えに囚われ続けてしまったという経験はありませんか?緊張していますか?身体に痛みはありますか?頭の中を同じ問題が堂々巡りし続けていませんか?もしイエスなら、今こそそのピンと張った糸を緩めるべき時です。体を動かすアクティビティやウォーキング、ランニング、あるいはクリエイティブなアクティビティを行うことが助けになるでしょう。

最後に、これらの戦略だけでは不安障害を完璧に取り去ることができないのは事実です。それでも、ストレスを感じている時期や、心配なことがあってよく後ろを振り返りがちな時期の日常的な不安感対策としては役に立つものばかりです。そのことを心に留めておき、必要な時にこれらのテクニックを取り入れてみてください。

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