学習度合いの評価=成績評価ではない

10 3月, 2020
教師たちは単に生徒たちの合否を決めるだけの判断要員なのでしょうか、それとも子どもたちの成長を助ける「庭師」のような存在にもなり得るのでしょうか?
 

私たちは、生徒の学習評価や成績評価に関して過ちを犯しているのかもしれません。もし学期の終わりに生徒たちが疲労し、やる気を無くし、ストレスの溜まった精神的に崩壊した状態になってしまっていたら、教師の指導法に何か問題があったということです

学期末試験は学習状況よりも記憶力を測るような内容であることが多く、これが大きな損害を生んでいます。教師たちは生徒がしっかりと学べているかどうかを確認するために学習評価を行いますが、この評価は指導の質も明らかにするものだということを忘れてはなりません。

このため、学習評価と成績評価の違いを理解しておくことが非常に重要です。成績とは単なる試験の結果に過ぎず、あまり意味をなさない点数でしかないのです。

しかし一方で学習評価は学習の別の形であるとも言えます。果たしてF、C−、A+といった成績スコアは、当初私たちが期待していた以上の内容を伝えてくれるものなのでしょうか?

学習度合い 評価 成績評価

学習に繋げるための評価制度

学習評価はむしろ、持っている知識を実際に使い、考えを表現するための機会であるべきです。疑問や質問が自然と湧いてくるような時間にしなければなりません。

 

教師たちは、学ぼうとする者たちに奉仕する存在ですので、生徒が良くできたことを強調してあげるのが理想的でしょう。さらに言うと、間違いも改善に向けた出発点として扱うべきです。教師が生徒の成長を助けるためではなく単に成績をつけるためだけに評価を行ってしまうと、試験はほとんど意味のないアクティビティとなってしまうでしょう。

近年、多くの国々が教師たちに指導内容よりも生徒の能力を引き延ばすことに力を入れるよう求めています。教えたこと全てが自動的に評価対象にされてしまうのは避けるべきですし、生徒たちが学ぶこと全てが必ずしも評価できるものだとは限りません。

教育とは知識を与えることというよりは生徒が論理的思考力を学ぶのを手助けしてやることです。つまり、学習とは単に知識を集積するだけではなく、それらを内在化して自らのものの考え方に取り入れることをも意味するのです。

教師たちは学科試験の評価あるいは成績評価を行うべきか?

多くの学科試験は学習内容を記憶させ、繰り返させるような構成となっています。出題しやすく、訂正しやすい問題で成り立っているのです。これは、生徒たちが自分自身の頭で検証したことや考えたこと、あるいは想像したことを答えさせるのではなく、ただ見たり聞いたりしたことを繰り返させるような親や教師による学習システムの産物と言えるでしょう。

一方で多くの人が見落としているのが、学科試験には生徒たちの注目を集める強力な力があるという事実です。その魔術のような性質により、ほとんどの人が回答にあまり時間をかけずに短時間でこなそうとします。

 

よく練られた試験は生徒の学習の延長線上にあるものとなっています。読んだものや聞いたことについて「深く考える」機会になり得るのです。

最後に、試験が個人的なあるいは社会的な内容に関連していることは稀です。基礎的技能は無視され、生徒たちは与えられた情報を批評的思考なしでロボットのように”学習”させられるのです。

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ルーブリックによる学習評価と成績評価

教師たちは、生徒が特定の技能を発達させられるよう宿題を課します。しかしその際には適切な評価手法を用いるようにしなければなりません。

学習成果を評価する手法は複数ありますが、ルーブリックが最善の評価尺度でしょう。その汎用性と教育的資質は各方面から大きな注目を集めてきました。

ルーブリックは生徒たちの学習度合いの評価に用いられる指針で、何らかのプロジェクトや課題に関する具体的な特質を描写するものです。我々は生徒の出す成果として期待されるものの分類を最終目標としてそれらを様々な達成度合いに振り分け、彼らのパフォーマンスを評価してフィードバックを与えやすくします(アンドレード、2005年、マートラー、2001年)。

 

生徒にとっての利点

生徒たちは、ルーブリック評価によってその他の成績評価ツールから得られるよりも多くの情報を手に入れることができます。ルーブリック評価におけるフィードバックはかなり正確でわかりやすいのです。生徒たちはどういった基準で評価されるのかを事前に知ることができます。

ルーブリックでは学習や自動評価を促進するような評価基準が用いられます。そして全体的な理解度を上げ、様々な能力を発達させやすくするのです。

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教師たちにとっての利点

ルーブリック評価は使用しやすく、生徒に説明しやすい評価方法です。さらに成績評価プロセスの客観性も向上しますし、導入されている学習メソッドの効率性に関するフィードバックを得ることができます。汎用性も高く、評価プロセスの要件に簡単に合わせることができます。

学習評価について理解するための新たな方法

形成的評価は生徒全員が恩恵を受けられるような、教育および学習に役立つ評価方法です。これは、適切な情報や役立つ情報が必要な際に非常に有益で、教育や学習において想定されている文脈に対してと同じくらい、その過程にも焦点が当てられています。

 

まとめると、今こそ「学習評価」および「成績」という用語の意味を再考すべき時だということです!

 

Andrade, H. (2005). Teaching with rubrics. College Teaching, 53 (1) 27-30.

Álvarez Méndez, J. M. (2001). Evaluar para conocer, examinar para excluir. Barcelona: Morata.