不安に打ち勝つための5つの儀式

不安に打ち勝つための5つの儀式
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 22 12月, 2022

不安に打ち勝つための様々な儀式は、毎日の鎮痛剤のような役割をします。簡単な行為で不安に対処できる、行動的・認知的「盾」になります。これを使うことで、順序、構造、安心と安全、心の平穏を日々の生活にもたらします。私達を襲う苦悩やパニック、どうしようもないプレッシャーを和らげます。

これらの儀式を疑いの目で見る人も多くいます。それは、きっと「儀式」という言葉が昔から魔術的な意味を持っているからでしょう。幸運や愛や健康をもたらすと言われる呪文などと良く関連付けられます。しかし、私たちが忘れがちな事実があります。それは、儀式は何か象徴的な目的をもって繰り返されてきたものだということです。厳密で決められた構造があるのです。

不安に打ち勝つための儀式により、安定していて予想しやすい心地よい経験をしていると脳に「思わせる」ことが出来る習慣を毎日の生活の中に取り入れることが出来る。

繰り返しを含むシンプルな行為を日常生活に取り入れると、にも良い影響があります。順序やある種のコントロールを生活に取り入れることになります。不安は、不確かさを大きくします。突然、どこからか現れ、生活のコントロールを奪います。そこで、次の認知・行動儀式を取り入れることにより、とても有益な代償メカニズムを築くことができます

この話題を少し深く掘り下げましょう。

悩む女性

不安に打ち勝つための儀式は有効?

1920年代初め、有名な人類学者ブロニスワフ・マリノフスキは、太平洋にあるトロブリアンド諸島の住人を研究をしていました。そこには、初めから彼の目を引くものがありました。川で魚を釣るときと海とでのやり方に違いがあったのです。海へ出る前、彼らは非常に複雑な一連の儀式を行いました。島内の川へ出るときにはこの儀式は行われません。

海は危険を伴い、予想は困難です。この儀式により恐怖心をなだめ、ある種の安心を覚え、何か象徴的なものが「全てうまく行く」と告げるのです。このマリノフスキの興味深い研究は学術雑誌に発表されました。儀式は、日々の生活で感じる恐怖心に対する心理学的効果であると言います。不安をおさえ、コントロール不可能なものに立ち向かう助けになっていました。

不安に打ち勝つための儀式は有効であり、人間の歴史の中で常に存在してきました。それは、否定しようのない真実です。この儀式的な動きは、脳へある種の順序や安心をもたらし、問題を解決します。ある種のコントロールができるようになり、内なるバランスを整え、感情を調整します(ただし、これは、臨床処置を要する不安障害に効く普遍的な治療にはなりません)。

例を見てみましょう:

開始前の深呼吸

不安に打ち勝つ方法としてよく使われるのが深呼吸です。確実に効果を得るためには、最低3分間必要で、「カギとなる」瞬間を見つける必要があります。

一番良いのは、朝起きてすぐ、家を出る時、仕事を始める時、食事前と就寝時に深呼吸することです。それに加えて、ストレスや不安の原因となる活動の時に実践します。

動き

 

動きの儀式

心に抱える悩みを振り払うのに、動きの儀式は有効です。体を活発にし、緊張が原因となっているもつれへ対処します。自分の好きな運動を取り入れましょう。そして、毎日繰り返します。ジョギング、5分間の激しい運動、ヨガなど自分がそれを必要としている特定の瞬間に行いましょう。

セルフケア儀式

不安に打ち勝つために有効なもう一つの方法が、セルフケア儀式です。1日1~2時間、自分のために特別な時間を設けましょう。自分の好きなご飯を作る、黙って何もしない、読書、ウォーキングなどです。自分の時間を過ごすことが癒しにつながります。

恐怖や不安の対処に、石にペイントする

幾何学模様など塗り絵のリラックス効果について聞いたことがあるでしょう。創造性をもち、リラックスできる作業により、好きな色を使って自分を表現します。今回、少し変わったことをしてみましょう。色を塗ったり絵を描くのに適当な大きさの石をいくつか用意します

それぞれの石が、恐怖や不安を象徴します。この不安に打ち勝つために、その石に絵を描きます。その石に色をつけ、創造性をもたせることが、ネガティブな不安を取り除くような働きをするのです。とてもシンプルですが、心地よい時間を過ごすことができます

描かれた石2

ポジティブ停泊儀式

このポジティブ停泊の儀式も非常に役立ちます。二つの段階があります。まず、ポジティブで楽しい何かを選びます。例えば、海岸沿いの散歩、友達と会う、週末の外出などです。実際、その場にいる時に感じるポジティブな思いを心に留めましょう。その思いを香水のように、脳へ保つことが目的です。

次に、そこにある物を選びます。例えば、海辺であれば砂や石、田舎であれば葉っぱなどがあります。そして、それに、先ほどの思いを「埋め込む」のです。それがお守りになります。テストや面接、病院などストレスの多い所へ向かわなければならない時、ポケットやカバンに入れておくことが可能です。

最後に、不安に打ち勝つための儀式は、自分にとって意味のあることが重要です。自分が何を信じるか、自分の性格にあったものを選びましょう。ゴールは同じです:不確かなことが多いこの世の中で運をつかみ、落ち着いて、ある種の安心感を抱くことです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。