意志の力と自制心があれば人生を変えられる

29 7月, 2020
意志の力や自制心を強化するための秘訣を知りたいと思ったことはありますか?この記事を読み進め、強みとして取り入れられる戦略をいくつか見ていきましょう!
 
意志の力や自制心を強めることで、生活のあらゆる面を変えることができます。例えば健康的な食生活を取り入れてそれを継続すること、読書量を増やすこと、エクササイズを行うこと、そして長期的な目標に向けて努力することなどが可能になるのです。事実、意志の力と自制心がもたらす恩恵は、生涯を通じて拡大していくようです。
同様のテーマに関連して、デューク大学のテリー・モッフィトと数人の研究者たちが1000人の集団を対象に自制心の調査を行なっています。研究者たちは、彼らを生誕時から32歳になるまで観察し続けました。これはニュージーランドのダニーデンで行われた長期的な医療調査の一部です。モッフィトが研究仲間たちとともに発見したのは、幼少期に自制心が良好に発達した人々は、心身ともに健康な大人に育つということでした。
この結果を見れば、意志の力や自制心が健やかな生活には必要不可欠であることは明らかです。最近の研究では、意志の力や自制心を強める方法がいくつかあることが提唱されています。やるべきことはただ、それらを実践することのみです。
“数千マイルの旅路は、一歩から始まるのだ”
-老子-
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意志の力や自制心についての事実

自制心を研究している研究者たちはよく、これを筋肉に例えます。それは、どちらもあらゆる重みのせいで疲労してしまうことがあるからです。そしてもう一つ筋肉との類似点があります。例えば、筋肉はエクササイズを行った後少し痛むかもしれませんが、長期的にはより強力になりますよね。これが自制心にも当てはまるのです。

一つの面に意志の力や自制心を取り入れ続ければ、残りの部分も改善されていく

オーストラリアのシドニーにあるマッコーリー大学のメーガン・オーテンとケン・チェンは、ボランティアで参加した被験者たちに2ヶ月間の間とあるプログラム(あるいは意志の力が求められる別のアクティビティ)を割り当てました。
すると、自制心のテストで良い結果を残した参加者たちは、喫煙量も飲酒量も少ないことがわかりました。また、子の人たちは他の参加者よりも健康で、お金の使い方も上手く、勉強習慣すらも改善できていたことが判明したのです。
身体的なエクササイズに継続的に意志の力を取り入れることで、全ての参加者たちのその他の重要な側面にも改善が見られました。

将来のより大きな成果のために、目先の欲求を辛抱する能力

40年以上前に、コロンビア大学の心理学者ウォルター・ミシェルが子どもたちの自制心について研究を行いました。その方法は、シンプルでありながらも効果的なテストです。参加者、つまりこの場合は子どもたちの前には、美味しいキャンディが置かれます。
その後この研究者は子どもたちに、少しの間退出するので待つように、そして自分が不在の間キャンディを食べずに我慢できたら、帰ってきたときにもう一つキャンディをあげるよ、と伝えます。我慢できずに食べてしまうと、もう一つのキャンディはもらえません。これは古典的な実験で、何度も複製されてきたものです。研究者たちは主に、様々な変数による影響を分析します。
結果、全体としてキャンディを我慢できずに食べてしまった子どもたちは、大人の場合と同様、自制心のテストでも良い成績を残せませんでした。即時的な刺激に対する個人の感受性の度合いは、生涯を通じてそのまま継続するようです。

意志の力や自制心と、グルコース

頻繁に何かを食べて脳の血糖値を保つことも、意志の力を蓄えることに繋がります。ただ、「糖」という言葉に惑わされないでください。
栄養学者たちの考えでは、精製糖を含む食べ物よりも、無精製の糖を含む食べ物の方が健康的であるとされています。こういった食べ物により、体内の糖の値を適切に保つことができるのです。

目標は一度に一つずつ叶えていく方がベター

「意志の力の疲弊」の研究で明らかになった内容は、新年の抱負を挙げたリストを作ることがそれほど良い考えではないということも示しています。少なくともそこに書いた全てを心から達成したいと思っているのであれば、リスト化するのは望ましいことではありません。生活の一側面で疲弊してしまうと、その他の側面の意志の力も減退してしまいます。したがって、一度に一つの目標のみを追いかける方が合理的なのです。
そのことについてよく考えてみれば、かなり合点が行くと思います。事実、バウマイスターによれば、意志の力を鍛えて特定の行動を維持することは、一度最初の良い習慣を身につけてしまえばもう必要ないそうです。時間を経るごとにその健康的な習慣が普通のことになり、継続するのがあまり大変ではなくなっていきます。
 
意志の力と自制心があれば人生を変えられる

屈してはならない

これは、自制心を維持するために効果的な戦略です。前述のウォルター・ミシェルによるキャンディの実験では、目の前にあるキャンディに注意を向け続けてしまった子どもたちは結局、すぐに降参してしまったり、誘惑に抵抗できませんでした。しかし目を閉じて別のやり方を考えたり、なんとか自分の気を逸らしたりできた子どもたちは、キャンディを食べたいという衝動に打ち勝つことができたのです。

実行意図

自制心を向上させるために有益なもう一つの戦略が、「実行意図」を活用するテクニックです。例えば、お酒を一ミリも飲まないようにしようと考えている人が、誰かがお酒を注文する度に自分はミネラルウォーターを注文しよう、と事前に決めておく(=実行意図)というものです。

実行意図により、自制心を強めることができます。そして事前に計画を立てておくことで、意志の力を使わずに迅速な意思決定を行うことが可能になるのです。

カギとなるのはモチベーション

マーク・ムラベンは、意志の力が枯渇してしまっている人であっても特定のタスクで自制心を強めるエクササイズを行うことが可能だということを明らかにしました。これは主に、努力をすればその分の報酬のようなものが得られる、とわかっている時に当てはまります。報酬とは例えば、金銭的な報酬や他人を助けることで得られるちょっとした満足感などです。

高いモチベーションがあれば少なくともある程度は弱ってしまった意志の力を克服できるだろう、とムラベンは結論づけています。

神経科学的な発見

強い自制心を持っている人々の脳では、前頭前皮質(意思決定などの実行機能をコントロールする領域)がより大きく活性化していることが研究で明らかになっています。一方、自制心が弱い人々の脳では、線条体(欲望や報酬の処理を司ると考えられている領域)での活動が増加していました。

最後に、自制心の本質に関してはまだ答えが明らかになっていない疑問も多くあります。しかし、明確な目標や自己警戒心、そして少しの実践が伴えば、意志の力を鍛えることができ、何らかの欲求に抵抗しなければならない時にも強くあり続けることが可能になります。そしてそれほど苦労したりごまかしに頼ったりすることなく歩んでいけるようになるはずです。