感情を意識することとは?なぜ必要なのか?

感情を意識することとは?なぜ必要なのか?
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 22 12月, 2022

感情を意識することは、感情的知性の目覚めのようなものです。自分の人生をコントロールするため、霧に隠れた気持ちを定義し認識するための第一ステップです。誰もが高めるべきスキルで、感情をうまくコントロールするための力強いツールです。

ところが、このツールは簡単には使いこなせません。なぜでしょう?それは、感情的経験は様々で、予測できず、混沌としていることがあるためです。皆、このような経験をしたことがあるでしょう。ネガティブな気持ちばかりが目に入る状態に陥ります。込み入った感情が見えないトゲのような働きをし、心を飲み込み、自分が真の自分の影のようになり、健康をおびやかします。

「本当の意味で、心は二つある。考える心と感じる心だ。」

-ダニエル・ゴールマン-

「誰も私を理解してくれない」「世界の重荷を自分の肩に背負っているようで、疲れる」などと言い、セラピーにかかる人も多くいます。しかし、私たちは本当の意味で感情を意識することがあまりないのです。悲しみや疲れの裏にあるものの認識に関して、私達はまだ不十分です。

ダニエル・ゴールマンは、著書「Emotional Intelligence(こころの知能指数)」の中で、感情を意識することは、人生の困難への適応に役立つと語っています。何を感じているか、気持ちの裏にあるものを継続的に反映することが、健康に直接影響します。さらに、うつ病やその他の精神疾患の可能性に対応するストラテジーになります。

見つめ合う男女の絵

 

感情を意識することとは?なぜ必要なのか?

様々な感情や気持ちを表現するのに、約250もの言葉があげられることを知っていますか?その中のいくつあなたは知っているでしょう?子どもの頃、その使い方を教わりましたか?認識方法、感情の名前を知ることが、人生をより良いものにします。

だからこそ、私たちは感情の意識を高める必要があるのです。また、その他にも理由があります。

  • 気分を認識し、より良い決断をするためにそれを反映させる
  • 人の気持ちを理解し、つながりやすくする
  • 自分を保護するために限界を設定するのを助けてくれる
  • 自分をよりよく理解する

さらに、興味深い事実があります。こころの知能指数が高い人は、不安、うつ病などの病気のリスクが低いことが分かっています。

感情の意識

 

感情の意識レベル

感情を意識する方法は、子どもに教えるべき良いスキルの一つです。子どもが、早くから感情を反映させ、名前を付け、うまくコントロールすることができると、社会的、学術的にも成功のチャンスにつながるでしょう。

年齢に関係なく、誰もがこころの知能指数を高めるために時間と努力をすべきであり、成果を上げることができるということを忘れてはいけません。感情に気づき、健康で、幸せでいたければ、これは必要なツールです。

より理解しやすくするために、心理学者レーンとシュバーツが作った「感情の意識レベルのものさし{Levels of Emotional Awareness Scale (eLEAS)}」を見てみましょう。

 

eLEAS

  • 感情の認識。すべての感情は、私達が認識すべき身体的影響を伴います。心拍の変化や胃の不快感を感じるかもしれません。
  • 自分の中でどんな反応があったか?感情は適応性のある機能です。感情が生み出すエネルギーをすべて使い私達を刺激することがあります。感情の裏にあるエネルギーを認識しましょう。
  • 最初の感情の認識。感情が生じた時、どんな感覚、心理状態にも、私達が認識すべき最初の感情があります。怒りでしょうか?悲しみでしょうか?
  • 最初の感情の裏にあるもの、それと合わさっているもの。このステップに進むには、深さと繊細さ、何より、勇気が必要です。なぜでしょう?それは、ネガティブな感情を受けれることが簡単ではないためです。最初の感情の裏には、暗い場所で満ちた迷路があり、そこに光を照らす必要があるかもしれません。悲しみの裏に、不満や怒り、失望が隠れていることもあります。また、怒りの裏に、満たされていない期待や喪失で作られた悪魔がいるかもしれません。
様々な表情

最後に、これらのストラテジーを使い、感情的能力を高めると、あなたの心の健康にも直接的でポジティブな影響がみられるでしょう。感情を意識することは、幸せな人生のオーケストラを指揮するために使う指揮棒のような働きをします。自分をよりよく理解し、人生をコントロールできる満たされた方向を指示するコンパスなのです。

今日から、始めましょう!


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