来たる結果が嫌なのなら、その因を引き起こさないこと

来たる結果が嫌なのなら、その因を引き起こさないこと

最後の更新: 11 1月, 2018

もし私にあなたの話を聞いてほしいのなら、叫ばないで下さい。もし私に尊敬してほしいのなら、私に対して思いやりを持って接して下さい。来たる結果が嫌なのなら、その因を引き起こすべきではないからです。信じるか信じないかに関わらず、自業自得は頻繁にあることです。

こうした考えは、あらゆる刺激がそれに関連した結果を招くという行動主義者の観点を思い出させるかもしれません。だからといって決定論的になる必要はありませんが、私達みなの中には微妙なバランスがある程度はあり、いかなる変動もそれに応じた反応を生み出します。

「己の過去を知りたければ、現在を見よ。なぜなら、それが結果であるからだ。しかし、己の未来を知りたければ、現在に注目せよ。なぜなら、それが因となるからだ。」―ブッダ

偶然を信じるかどうかはさておいて、予期しないこと、起こりそうにもないこと、奇跡にオープンになることは、心には慰めとなるでしょう。偶然は存在するということを受け入れる必要があるのです。

人生は学びの体験の継続ですから、自ら謙虚な学生となり、行動は常にそれに関連した結果を生み出すということを理解すべきです。言葉には傷つける力も癒す力もあるのです。思考が感情を生み出し、感情が世界を見せてくれるのです。

手のひらの上の惑星

結果の重みか、結果の法則か

私達はみな、ある種の因果関係について基礎知識を持っています。例えば、機械とエンジアリングの世界は、 この件に関して深く研究するわけではないものの、大変分かりやすい教訓を提供しています。電源スイッチを押すと、パソコンの電源が入る。車のブレーキを修理すると、多くの事故から自分の身を守ることができる、などです。

しかし、人間の行動ははるかに複雑なものです。私達にはボタンやマニュアルはありません。事実、私達が二人の異なる人と同じように接していても、時に、結果は全く違うものだったりします。人は複雑なほどに素晴らしいものです。私達はデリケートな一揃いの感情、好み、価値観を持ち、それらが同じ刺激に対して様々な反応を生み出します。

更に、いわゆる「因果の法則」、または結果の法則は、私達に世間と人間のやり取りについてとても基本的な概念を教えてくれています。それは覚えておくに値するものです。

  • あらゆる行動、思考、意図はブーメランのようなものです。遅かれ早かれ、あなたが意図的に誰かに投げかけたその行動、その言葉はある種の結果を伴ってあなたの元に返ってくるのです。そのことを覚えておきましょう。
  • 今あなたが何で苦しんでいるにせよ、この複雑な現世で何があなたを引き留めているにせよ、それはあなたの過去に存在する原因とつながっているのです。
  • しかし、黙示的な決定論の種類として全てを見るのではなく、それをありのままに受け入れることが必要です。私達は自由で力強い生き物です。どんな時にも何をするか、何を言うか、何を考えるかを選ぶことができる存在です。

あらゆる行動が招くであろう結果を予期するように努めること、より内省的に直感的であろうと努めることは個々の責任なのです。

木の女性

自分の行動、言葉、思考に気をつける

私達という存在は自分の言動そのものであるだけでなく、何よりもまず、思考そのものです。こうして、私達は自分の現実の境界を定め、形をつけ、肉をつけ、本質を与えていくのです。もしあなたの思考が恐怖や「できない」や「私にはもったいない」といった言葉でいっぱいになっていると、あなたの道は毎日通り越えようと努力しなければならない泥沼や有刺鉄線のフェンスに取って代わられてしまうでしょう。

因果のテーマは、あなたの周りの人に影響を与えるだけではありません。何よりも、クリエイティブな動作主としての、自分の現実を形作ることができる力強い存在としてのあなたがいるのです。以下に、可能な限り一番健康で凝縮された形で因果を実践する方法を説明します。

木の向こうの太陽

より良い結果を得るために原因に注目する

私達がもう少し自分の態度を考え自分の言葉に気を付け、自分や他人を傷つけたり迷惑をかけないようにすることを心がければ、もっと幸せに、もっと威厳のある人生を生きることができます。因果の法則は、私達が行ったり、言ったり、考えたりすることには全て、自分にも周りにも影響力があるということを思い出させてくれます。

ガリレオ・ガリレイの言葉で言うと、「物事は見えない絆によってつながっている。星を邪魔しないことには花を摘み取ることはできないのだ。」です。では、皆にとって健康で、威厳あり、豊かにしてくれる影響を生み出す方法について見てみましょう。

  • 良い行いを行えば、良い結果を手にします。しかし、他人がいつもあなたの良い行いを認めてくれると躍起になって期待してはいけません。親切心、尊敬の念、そして高貴さを持って行動するあなたに一番興味を持つべき人は、あなた自身です。
  • 願望は意図を生み、意図は私達の行いを形作ります。ですから、あなたの願望はあなたと身の周りの人にとって豊かで、ポジティブで、建設的であるように必ずしましょう。
  • もう一つ、念頭に置いておくべきことは、反射的な言動です。私達は日々の生活のほとんどを自動操縦的に生き、流されていたりします。こうしたことが、私達を自分の内面の世界や自分の感情からですらも引き離してしまう原因となります。
  • 速度を緩め、止まりましょう。言葉があなたの口を離れようとする度に、その言葉が引き起こすかもしれない結果を分析しましょう。制限行動や不安定な態度を含む心理的なノイズのスイッチを切り、止めましょう。新たなエネルギー、強さ、温かさで自分の思考を再構築して、自分の現実を変えましょう。

時に、些細な事が大きな、幸せな世界へと成り上がります。全ては、本当に全ては、単純な思考から始めることができるのです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。