健康のための「ホロトロピック・ブレスワーク」

18 9月, 2020
ホロトロピック呼吸法を行う人は、この方法により意識の深いレベルに達することができると考えます。では、ホロトロピック呼吸法とはどのようなもので、また、科学的な根拠はあるのでしょうか? 詳しく探りましょう!

ホロトロピック・ブレスワーク(商標:Holotropic Breathwork)は、経験型心理療法テクニックです。経験型心理療法は、精神的に健康な人に対して行われます。自己意識を高め、実際の生活状況と向き合う方法を知るのに役立つ経験をすることが目的です。

経験型心理療法は、トランスパーソナル心理学と呼ばれるものに起源があります。トランスパーソナル心理学は、人間性心理学の一部で、60年代に派生しました。このホロトロピック・ブレスワークを生み出したのは、チェコ人の精神科医スタニスラフ・グロフです。

ホロトロピック・ブレスワークでは、意識のより高いレベルを目指します。専門家によると、この経験は、シャーマンや精神指導者が使う向精神薬の効果に似ていると言われます。しかし、呼吸を通しその状態に到達する点や、治療的目的がある点で薬とは異なります。

ホロトロピック・ブレスワーク

ホロトロピック・ブレスワークとは?

ホロトロピック・ブレスワークは、意図的でコントロールされた呼吸テクニックです。目的は最初にも言ったように、意識を変化させより広くなった状態を作ることです。また、最終的には自分をよりよく知り、このテクニックから得られる心理療法の効果を楽しむことが目標になります。

この呼吸法では、体内の換気を通常より速く深く行います。通常、呼吸する時私達は酸素を取り込み、二酸化炭素(CO2)を排出します。体内で過換気を行う時に生じる速く深い呼吸は、体内の酸素量を増やし、二酸化炭素値を下げます。普通の環境でこれを行うと、不安やしびれ、失神を起こすことがあります。

しかし、ホロトロピック・ブレスワークは、自分で引き起こす統制された過換気状態です。一般的に、このタイプの呼吸法が行われるのはコントロールされた環境であり、集団で行います。こうしなければ、パニック発作などの望まない問題が生じる可能性があるからです。また、高血圧、呼吸器疾患、神経系の問題、メンタルヘルスの問題を抱える人にはお勧めできません。

テクニック

まず、テクニックに関するすべてを学ぶ必要があります。詳細を学び、何が期待できるか、あるいは何に気を付けるべきなのかを知りましょう。ホロトロピック・ブレスワークのセッションは長時間にわたる傾向があります。通常少なくとも4時間かけて行われます

このテクニックを実践する時は、心地よく静かな場所で行いましょう。裸足で部屋に入り、マットの上に横になります。リラックスできる音楽を流しましょう。セッションの間、音楽は流し続け、止めてはいけません。落ち着いたら優しく呼吸を始めます。

目を閉じるかアイマスクを使い目を覆い、コントロールされた過換気を行います。これを実践する間は、素早く呼吸をします。これには指導する人が必要になります。場合によっては参加者同士で、「呼吸する人」と指導する人を交代で行うこともあります。

セッションが終わると、参加者はそれぞれ、マンダラの塗り絵をしたり、その場で感じるものを象徴的に描いていきます。その後、一人づつ自分の経験を発表します。

ホロトロピック・ブレスワーク

ホロトロピック・ブレスワークの効果

先にも言ったように、ホロトロピック・ブレスワークの目的は、過換気を通して意識状態を変えることです。これは、そのテクニックにより精神の一番深いところに到達することができるという基本的考えが元になっています。そして、自分にとって非常に価値があるかもしれない無意識の情報に通じることができます。

ホロトロピック・ブレスワークの支持者は、この呼吸法が、抑圧された記憶の回復に役立つと言います。呼吸法を実践している時、忘れていた人や状況、感情、知覚を思い出すかもしれません。この情報は、どこかで脳がブロックしたもので、重要な情報です。このような情報を回復させるための唯一の方法が、心や意識を広げることなのです。

ホロトロピック・ブレスワークは、リラックスし、感情のバランスを取ることに加え、たくさんの効果があると考えられています。しかし、この呼吸法により意識の変化した状態ができる、あるいは無意識の探索に通じるという証拠はまだありません。それでも、ホロトロピック・ブレスワークを実践する人は、その達成は可能であると主張しています。

Corporalidad, R. H. (2014). Respiración Holotrópica y Corporalidad: Una Marca Transversal. Journal of Transpersonal Research©, 6(1), 95-102.