メルリー:他と一線を画すテレビシリーズ

2019年9月23日
画期的で、政治的な間違いを示すようなユニークなテレビシリーズを探しているなら、メルリーがお勧めです。忙しく動き、物事に対して深く考えない現代社会において、テレビ番組が「哲学」を人気のトピックにすると考えたことはありますか?

これほど多くのテレビ番組が一度に見られる時代が来ると想像したことはありますか?

テレビシリーズと呼ばれることもありますが、テレビ、映画、リアリティー番組、ドキュメンタリーなど、動画配信サービスによるテレビ番組のシリーズ化は、テレビに対する私たちの概念を変えました。

そして今回ご紹介する「メルリー」はその素晴らしい例の一つです。

膨大な選択肢の中から見たい番組を選ぶ現代では、テレビを見ている人々に何かを教え、やる気を引き起こし、そして楽しませることが重要視されており、それにぴったりなテレビシリーズも数多く配信されています。

視聴者の感情面に訴えかける番組も少なくありませんが、今回ご紹介する「メルリー」は、主人公が哲学の教師だという前代未聞の設定で始まりました。

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人々に哲学をもたらす番組:メルリー

哲学に不慣れな人は、哲学の知識を求める番組だと聞くと、退屈または理論的だという印象をうけるでしょう。ところがメルリーシリーズの素晴らしい点は、哲学というものを私たちが目にして活用し、さらに感じることができると言う点です。

この番組は、哲学に関する何かを読んだり理論化するだけのものではありません。多くの人々は、哲学を、知識を必要とする現代の「あらゆる分野の母」と考えます。哲学は、人生について語り、他の学問分野も同様に取り組むあらゆるタイプの疑問を投げかけます。

人生そのものを学ぶことより、哲学を人々に教える良い方法はあるでしょうか?メルリーと言うテレビシリーズでは、番組の名前にもなっている主人公を通じて哲学が語られます。

もう1つの素晴らしい点は、3シーズンすべてのエピソードが、それぞれ特定の哲学的教義に基づいていることです。各エピソードは、そのプロットの感覚を失うことなく、特定の哲学者の主要な考えや理論を示しています。

メルリーは、これまでに私たちが経験したことがないような、動的に哲学を理解する機会を与える番組と言えるでしょう。

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人生そのもの

「メルリー」は、深刻な悲喜のシーンがよく登場する番組で、フランチェスク・オレラが演じる主人公のメルリーは、一見すると昔ながらのよくいるタイプの哲学の教師です。

未熟で、敏感で、世間が不快だと感じる男性特有の態度や感覚などを持つメルリーですが、賢く、挑発的ながら信頼できる性格を兼ね備えています。

主人公はメルリーですが、彼の生徒も主要な登場人物として物語の中で重要な役割を示します。番組が進むにつれて、生徒の日常生活の様々な場面で、多くの光と闇が現れ始めます。

メルリーが他の教師と違うのは、自分の私生活においても生徒の生活と深く関わり合い、教師と生徒が教室という壁を越えます。つまり、メルリーのこのような振る舞いを通じて、この番組が、政治的な間違いを正し、不正確さや無数の社会的境界を視聴者という一般の人々へ問いかけています。

このテレビシリーズを見ながら視聴者は、笑い、震え、涙し、欲求不満などを体験します。

バランスのとれたキャラクター設定がとても現実的で、予測可能性な感覚という一般的なテレビ番組とは一線を画しています。

キャラクターとしてのメルリー

主人公が一人であるテレビシリーズを制作する際の主な課題は、主人公のキャラクター設定を正しく構築させなければいけないと言う点です。

「メルリー」の製作者が、主人公としてメルリーのキャラクターを構築した方法は、ほぼ完璧と言えるでしょう。つまり、古典的なヒーロー像とは正反対の特性を持つ「ヒーロー」であるメルリーを生み出すことができました。

メルリーは、勇敢で大胆なだけでなく、臆病で未熟であることがわかります。感情面で落ち着かない点もありますが、心の底は非常に高貴ですが、道徳的な偽善が欠如しているという最も印象的な性格が、視聴者を釘付けにしていると考えられます。

しかしこれは、視聴者全員がメルリーの言動のすべてに同意していると言う意味ではありません。生死、病気、愛、麻薬、友情…これらは、メルリーシリーズで出てくる独自のトピックのほんの一部です。

しかし、メルリーは自分らしさを失わず、どの問題に対しても、過度に深刻になりすぎることなく対処します。これらの問題はメルリーにとって人生の別の一部に過ぎず、自分が直面するどのような問題に対しても、最善を尽くして対処しようとします。

十代の心を忘れずにいるメルリーは、学生たちと強く特別な絆を築き上げています。

この強い絆が、メルリーとクラスの生徒を結びつけるだけでなく、視聴者を引きつける理由の一つにもなっていますが、それはメルリーの言語や興味ではなく、時折垣間見える、彼の快楽主義や無責任さに基づく態度や振る舞いによるものといえます

簡単に言えば、視聴者が気づかないうちに魅了され、思わず引き込まれてしまうテレビショーであり、現代社会の人々が目を向けるべき、反映、批判的思考、受容、知識、哲学などのトピックを、一般的なものにすることに成功した番組なのです。