人間とは理性的な動物か

28 5月, 2019
人間は最も適応的である、という専門家がいます。しかし、適応や自然の選択においては、「より~である」ということはあまり意味をなしません。よく適応している種は、絶滅の危機にさらされていないということです。つまり、現在絶滅していないすべての種は、うまく適応している種であると言えます。

人間は理性的な動物である、というような表現を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、これは本当でしょうか?日々の思考やふるまいに関する研究によると、これは誤った考えかもしれないそうです。特に、これを絶対的な事実として見るべきではありません。人間の知能に関して、これこそ動物と私たちを区別するものだと議論する人はたくさんいます。

このような見方を2つの部分に分けてお話しします。こうすることで、理解することが容易くなるはずです。はじめの部分では、動物とは何かということに焦点を置きます。次に、理性とその利用法を見ていきましょう。

人間はただの動物

生物学的な研究によれば、人間というものは動物界に属しています。人間は、動物の基本的な特徴や機能を満たしているからです。(詳しくは、ウィキペディアを参照してください。)しかし、もちろん、人間はより高い知能と理性を持っているとも言えるでしょう。この特定の論点が、人間と動物の違いを示すのに利用されているかもしれません。

人間は理性的?

しかし、知能というものは、環境に対する適応です。人間という種の生き残りにとって、知能は必要だったのです。爪と歯があるからこそ犬が生き延びることができるように、人間は生き残りのための資源として知能を備えています。実際、もしこの認知的能力と柔軟性を備えていなければ、すでに人間は絶滅していたでしょう。(人間は、素早いわけでも、大きいわけでもありませんからね)。

人間は最も適応的である、という専門家がいます。しかし、適応や自然の選択においては、「より~である」ということはあまり意味をなしません。よく適応している種は、絶滅の危機にさらされていないということです。つまり、現在絶滅していないすべての種は、うまく適応している種であると言えます。

人間の柔軟性は、どのような状況でも地球の様々な場所で生き延びることを可能にしています。しかし、これにおいては人間だけが特別なのではありません。人間より生き延びることに長けているバクテリアがたくさん存在します。このように考えてみると、人間もまた、特定の特徴を兼ね備えている動物です。他のどんな生き物より、良くも悪くもありません。

理性的な動物

2つ目の論点として、この記事の題名に注目すると、疑問が沸き上がってきます。「『理性的な動物』の理性的な部分とは何か?」ということです。通常、理性は、問題や出来事を客観的に見て、論理的に反応する能力として見られています。しかし、感情や勘の対義語をして見ることもできるでしょう。

感情的な部分を、理性的な部分と切り離すことは、あまり意味をなしません。それに、人間のふるまいはどちらからも影響を受けるものです。多くの場合、お互いの影響を切り離すことはできません。

時には、感情的な部分がより大きな影響を及ぼして、別の時にはより理性的でいることができるでしょう。しかし、それでも2つのものを完全に独立したふるまいの方法として見ることは出来ません。これらは、常にお互いに影響を及ぼしています。

しかし、一旦感情のことを忘れましょう。大脳新皮質は、完全に「理性的」であるということを見ていきます。思考の心理では、人間の論理と論理という言葉を比較しています。 論理という言葉は、純粋で最も機械的な論理です。この2つの論理が同じではないと科学者が気付くまで、あまり時間はかかりませんでした。

人間の理由付け

人間が考えるときに論理を使わないとすれば、どうやって理由付けをするのでしょうか。答えを見つけたいのであれば、人間が特定量の認知的資源を持っているということを考えなくてはいけません。多くの場合、人間は素早く行動することを求められます。

「純粋に論理的」になれたら、決断を下すことにかなりの資源を使い、より複雑に反応することが可能でしょう。しかし、現実はそういうわけにはいきません。

人間は、精神的な近道を使って理由付けをします。これは、心理学でヒューリスティクスと呼ばれるものです。これは、可能性を利用した、直接的または間接的な経験に基づく理由付けです。

順応的な部分で言えば、可能性に基づいて理由付けを行うこと、つまり正しくないかもしれないという制御されたリスクを負うことは、決断を下すまでに一生かかることより効果的です。

人間の理性


人間は理性的な動物か

人間の思考やふるまいに関する事実を見てきたところで、考えてみてください。「人間は理性的な動物だ」という主張には、慎重になりましょう。理性的でもそうでなくても、これによって人間が他の動物より良いということにはなりません。

それに、研究では、人間は完全には理性的ではないとされています。事実、最も重要な決断を下すときは、理性的ではないものなのです。このような状況では、勘や心の声に従って、人間は決断を下しています。

社会心理学で言われているように、人間は「認知障害的」であると言うことができるでしょう。そのようなレッテルには理由があります。人間の脳は、出来るだけ少ない資源を使用するようにプログラムされています。より大きな問題に置いては努力をするかもしれませんが、常にエネルギーを節約しようとするものなのです。

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  • Macintyre, Alasdair (2001) Animales racionales y dependientes: por qué los seres humanos necesitamos virtudes. Paidós
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