様々な種類のディスレクシアがあることをご存知ですか?

19 6月, 2019
本記事では、異なる読みの能力が損傷した際の様々な種類のディスレクシアをご紹介します。特に、表層性ディスレクシア、音韻性ディスレクシア、深層性ディスレクシアを見ていきましょう。

ディスレクシアは、書かれた文字を読み理解する能力に影響する障害です。文字を朗読したり、文字を見つけたり、音を分析・分類したりすることができません。さらに、ディスレクシアを患っていると、言葉を省略、代用、わい曲、反転、追加してしまうこともよく見られます。視覚的観察問題、理解力不足と共に、速度の遅さや戸惑いなども見られます。しかし、ディスレクシアを患うすべての人がこれらの症状に苦しむわけではありません。実は、ディスレクシアには様々な種類が存在するのです。

これらのディスレクシアの種類を理解するためには、読みという行為には、2重処理経路があるということを知っておく必要があります。つまり、人間の脳には、文字を読むための2つの方法があるということです。ひとつは視覚的、もう一つは音韻的な方法です。視覚的な経路は、全体として単語を読み、認識のために表層記憶を利用します。このような方法は知っている単語でのみ有効です。馴染みのない単語は、記憶に保存されていないためです。音韻的経路は、書記素あるいは音素の変換を通して読み、単語を個々に扱います。これは知らない言葉を読むために役立ちます。

これらの経路のどれかが損傷すると、特定のタイプのディスレクシアになります。本記事では、異なる読みの能力が損傷した際の様々な種類のディスレクシアをご紹介します。特に、表層性ディスレクシア、音韻性ディスレクシア、深層性ディスレクシアを見ていきましょう。

様々な種類のディスレクシアがあることをご存知ですか?


ディスレクシアの種類

表層性ディスレクシア

表層性ディスレクシアを患う人は、変わった発音をする単語を読む能力に機能障害があります。このタイプのディスレクシアは、すべての言語に起こるわけではありません。不規則な発音がない言語もあるためです。例えば、スペイン語には不規則な発音はありませんが、英語にはあります。このタイプのディスレクシアの例は、英語に置いて「話す/スピーク/speak」(規則的)に対して、「 ステーキ/steak」(不規則)を発音するのが困難だということです。

表層性ディスレクシアは、視覚的経路や単語への直接的な経路が阻害されているということを示しています。ディスレクシアを持っていても、書記素から音素への変換を通じて、規則的な単語を読むことは出来ます。しかし、不規則な単語においてはこの方法は役に立ちません。存在しない単語や 擬似語も問題なく読めます。これは、直接的な経路が損傷を受けているという証拠です。

このディスレクシアでは、意味的な能力は損傷を受けていません。ディスレクシアを持つ人は単語を正しく読むことは出来ないかもしれませんが、誰かが声に題して正しく文章を読めば理解することができます。それ故に、損傷はその人の読む能力に限られていると言えます。

音韻性ディスレクシア

音韻性ディスレクシアに苦しむ人は、知らない単語や擬似語を読む能力に障害があります。馴染みのある単語を読む能力は損なわれません。例えば、「側近、助手」を表わす「famulus」は読めないかもしれませんが、有名を表わす「famous」は問題なく読めるかもしれません。

この症状は、損傷を受けた経路が音韻経路であるということを示します。それ故に、音韻性ディスレクシアを患う人は、書記素を音素に変換することができません。これが原因で、知らない単語や馴染みのない単語を読むことが困難になります。一方、直接的なルートは損なわれていないため、馴染みのある単語を読むことには一切問題がありません。

 

こういった人たちは、機能語(「それ」など)を読むことが困難です。抽象的であまり意味がない単語のためかもしれません。しかし、研究の結果は矛盾している場合があります。音韻性ディスレクシアに関しては慎重にならなくてはいけません。音韻経路に直接的な影響を及ぼす以上の損傷があるかもしれないからです。

様々な種類のディスレクシアがあることをご存知ですか?


深層性ディスレクシア

パッと見、表層性ディスレクシアと音韻ディスレクシアで、2重処理経路の損傷関連のディスレクシアの種類の可能性は説明しきられたように思われるかもしれません。しかしかなり驚きでもある、もう一つのディスレクシアが存在します。深層性ディスレクシアです。音韻性ディスレクシアに類似していますが、 意味の錯読という決定的な特徴を持っています。

意味の錯読は、書かれた単語を呼んでいるにもかかわらず、もともとの単語に関連する意味を持った異なる単語を発話します。例えば、書かれた単語、「娘/daughter」ではなく、患者は「姉/sister」と口に出してしまう可能性があるということです。これはかなり興味深い現象です。人が様々な単語の意味を決定する仕組みに影響する損傷を示唆します。

意味における損傷を証明する他の側面は、単語の心像性がその人の読みの困難度を示すということです。関連する概念の脳内イメージを構築することが困難である際、読みの能力はさらに低くなります。概念を脳内で思い浮かべるのが容易である場合、読みの能力は改善します。これは、意味の回路内で意味を探している時、患者は苦戦を強いられるということです。このため、脳内のデータが多ければ多いほど、それを見つけて読むことが容易になります。

より多くの実験が必要

ディスレクシアは、言語に関連する能力や言語の機能に関する情報をたくさん提供してくれる複雑な障害です。異なるタイプの分類を理解することで、言語の構造と機能を理解することが可能になります。この理由から、コミュニケーションの基礎を深く理解して、その中の起こりえる間違いを検知したいのであれば、広範囲にわたる研究や調査が必要です。