成人済みの子どもたちが経験する親の離婚

恋人や夫婦の仲は、二人の年齢や状況のいかんに関わらず悪化する場合があります。しかし、すでに大人になっている子どもたちが両親の離婚にどう向き合えば良いのかわかっていないこともあり得るのです。そんなシチュエーションに陥ったら何をすべきなのでしょうか?

最後の更新: 15 1月, 2021

大人になってから両親が離婚するというのは、なかなか苦しい経験です。それにもかかわらず、多くの人がこれを触れてはいけないことのように考えています。離婚と聞くと、小さな子どもたちへの悪影響を心配してしまう人がほとんどでしょう。しかしながら、20代、30代、さらには40代の息子・娘たちにとっても親の離婚は衝撃的で厳しい出来事なのです。

そうは言っても、子どもたちの方が影響を受けやすいことは事実です。ただし、大人だからといって特定の感情や葛藤、反感を抱かずにいられるというわけではないということを覚えておきましょう。例えば、子どもというのは自分の親同士の関係性を、真に永久的で絶対に壊れることのない神聖な制度のように捉えているものだ、と指摘している人もいます。

しかしカップルは破局することがありますし、結婚生活が破綻することも、愛や忍耐が失われることもあり得ます。そのため、離婚は何歳になろうとも起こり得るのです。たとえ子どもがすでに大人になっていたとしてもです。さてそれでは、この状況がどういったものなのかについて、そしてどうこれに立ち向かうべきなのかについてもう少し掘り下げていきましょう。

大人になってから経験する親の離婚:どう向き合うべき?

心理学の世界で言われているように、受け入れるのが簡単な変化や移行など一つもありません。すでに大人であるという事実によって、親の離婚に向き合うのが楽な作業になるというわけではないのです。平均では、この出来事は子どもが20代の時に起こることが多いようです。

では、その理由は何なのでしょう?それは、その年代になると子どもたちが自主性を持つからです。親と同居し続けているか否かに関わらず、すでに一人で決断ができ、自分の世話が自分ででき、一人で生活を営むことができ、そして親から離れた将来を作っていけるほど子どもはすでに自立しています。そのため、親たちは突如子どもが巣立った後の空っぽの巣で暮らす自分に気づくのです。子どもたちだけに関心や時間を捧げていた長い年月は終わってしまいました。代わりに今度は自分自身に目を向けねばならないのです。

そしてこの段階で、自分がそれほど好ましく思っていない物事に気づきます。パートナーとの関係がもはや自分を豊かにしてくれるものではなく、互いの親密性は失われ、それぞれが別のことに関心を持っているということを発見すると、ほとんどの場合それが離婚につながるのです。結局、新たな人生というのはいついかなる時に始まってもおかしくはないのですから、破局が起こるのは当たり前なだけでなく、時には必要不可欠なことでもあるのです。ただし、だからといって子どもたちもこれと同じような考え方ができるとは限りません。

ここまでの内容でお分りいただけたように、大人になってから経験する親の離婚は私たちが思っているほど楽に乗り越えられるものではありません。これに適切に向き合うためのキーポイントをいくつか見ていきましょう!

自分の感情を軽んじないこと:人には湧いてきた感情をそのまま抱いておく権利がある

平均的に見て、社会は子どもが感情を露わにすることに対しては比較的寛容です。そのため、6歳や10歳、あるいは12歳くらいの子どもたちが親の離婚によって泣いたり怒ったりひどく打ちのめされてしまうのは当たり前のことだと言えますが、大人の場合は同じようにいきません。

しかし、一つはっきりさせておかねばならないことがあります。それは、たとえ大人でも親の離婚のような状況に直面したら葛藤や悲しみ、怒りを感じても全く問題はありませんし、当然とも言えますし、また予想可能でもあるということです。情緒的な健康状態は、適切なタイミングで適切な感情を抱けるかどうか、そしてそれらの感情の扱い方を知っているかどうかで決まってきます。

状況を理解し、受け入れる(時にはすでに離婚の兆候を予測できていた場合もあり得る)

大人として親の離婚を経験する人にとって、最も重要なのはその状況を受け入れることです。どれだけ和解を願っていたとしても、別れの危機を解決する責任がその人にあるわけではありません。これは親同士の問題であり、彼らが結論を出すしかないのです。時には、もともと離婚を予測できていたという場合もあり、その場合には別れることで親それぞれが再び幸せになるためのチャンスをつかめるはずだ、という別の見方をすることが重要になります。

この新しい現実を受け入れ、理解し、当然のことと見なすのは義務のようなものです。しかし、だからと言って悲しみや痛みを感じてはいけないという意味ではありません。全てがこのプロセスの一部なのです。

どちらか一方の味方に付こうとするのはやめよう

離婚は、不貞行為や虐待、非倫理的な行動といった多様な要因から引き起こされることも考えられます。そういった事情がある場合には、子が被害者(母であれ父であれ)の側に付くことが一般的です。これは非常に繊細な問題であり、苦しみを悪化させないようにするためには上手く対応することが不可欠になります。

理想は、できる限り客観性を貫くことです。そうすることで、離婚問題が泥沼化した時によく見られがちな心理的な恐喝行為に子である自分までもが加担してしまう事態を防ぐことができます。できる限り円満に別れてもらえるよう、節度とバランスを大切にしながら振る舞うようにしてください。

家族以外の誰かに自身の感情を吐露しよう

この状況についての話を聞いてくれる誰かの存在が重要です。友人であれ恋人であれ心理士であれ、家族以外の人に胸の内を打ち明けることは良いアイディアだと言えます。罪悪感を感じてしまう場合、大人になってからの親の離婚は驚くほど辛い経験になり得ます。信じ難いかもしれませんが、「この状況を防ぐために自分にも何かができたかもしれないのに」などと考えて自らを責めてしまう息子・娘たちはたくさんいるのです。

そのため、考えていることや感じていることを誰かに打ち明け、新たな現実と折り合いをつけられるようにすることが絶対に欠かせません。「祝日はどっちと一緒に過ごせば良いのだろう?」「親を別々に訪ねなくてはならなくなるのだろうか?」「今現在の親たちと私との関係性はどんなものなのだろう?」こういった疑問について、部外者である誰かに思い切って話してみてください。

親が自分のためにしてくれたあらゆることを思い返す

親に対して怒ったり、彼らの出した決断にフラストレーションを抱いたりしても意味がありません。親には親のニーズがあり、夫婦とはいえ互いに独立した存在であり、時には相手と別々の道を歩む選択をすることもあるのです。親にも、新たな、そして独立した人生を開始する絶対的な権利があります。離婚で彼らが幸せになれるのであれば、そうするに越したことはありません。

親の離婚を上手く乗り越えるためには、両親が自分のためにしてきてくれたことを思い返すと良いでしょう。親たちの強みや彼らから得た教訓、そして優れた素質や長所を思い出してみてください。罪悪感にばかり囚われるのはやめましょう。結局、人生は複雑なものであり、ウェルビーイングを実現するためには私たち全員が何らかの決断を下す必要があるのです。また、親と自分自身との結びつきが変わってしまうわけではないということも覚えておいてください。

大人になってから経験する親の離婚は非常に厳しいものです。しかし、乗り越えられないわけではありません。変化は常に大変ですが、それがウェルビーイングに繋がる場合もあるのです。

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