積極的無関心:その意味と働き

積極的無関心:その意味と働き
Gema Sánchez Cuevas

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Gema Sánchez Cuevas.

最後の更新: 17 10月, 2019

積極的無関心という新しい表現は、人間関係においてまず使われ始めた表現です。少しずつ他の分野に広がり、様々な状況を乗り切る有用な方法だと認識されはじめています。

積極的無関心は、どのような状況に置かれても周りの反応を意識的にブロックするものです。自分には関係ないかのように、自分には何の影響もないように振舞います。実際に感じていることを表に出さないことがねらいであり、ある種の模擬行動とも言えます。

 

「安全だと感じるとき、人は無関心になる」

-スーザン・ソンタグ-

 

人が積極的無関心を使うのは、本当の感情を人にさらけ出さないようにするためです。初めは、何かのフリをしているような、ごまかしているような感じがするかもしれません。実際はその反対です。力関係が生じている時、弱さを見せないことにより、相手にごまかされないようにするのです。このタイプの無関心に「積極的」が付くのは、そのためです。

 

恋人との関係における積極的無関心

恋人との関係はバラの花園のような時もあれば、戦場のように感じることもあります。権力争いがある時です。世界のあちこちで見られる男性の優越性についてのみ言っているわけではありません。女性も様々な場面で権力を使おうとします。

話さないカップル

お互いに主張しあうことがよくあります。一人、または二人とも自分にどれだけの影響力があるのか知りたがります。特に付き合い初めにありがちです。また、二人の関係が終わりそうではっきりしない時、一人がもう一度チャンスがあるかどうか知ろうとする時です。

これは感情の腕相撲のようで、この場合、積極的無関心を使うことができます。相手に対して何も感じていないかのように振舞います。相手にごまかされないため、または、終わらせた関係をやり直さないためにもです。これは偽りというより、より良い状態へ到達するための作戦です。

 

積極的無関心と衝突

特定の人と衝突を繰り返す場合も、積極的無関心は役に立ちます。例えば、意見が食い違うことが多く、いつも苦い後味の残る仕事仲間です。この関係が変わることはないでしょう。その人は、なぜかいつも言い争いのきっかけを探しているように見えます。

会話をすることが難しければ、積極的無関心を試してみましょう。挑発に乗らず、不愉快なコメントを気にせず、最終的には自分を相手から離します。状況を悪くするだけの相手の発言に対し、どんな形の答えも返さないことがねらいです。

会議

そうするうちに、積極的無関心が相手の不愉快な行動が自分に向かなくなります。遅かれ早かれ、自分のやっていることは無意味であると気付いた時、相手はその行動を止めるでしょう。

状況を良くする方法

積極的無関心は、日々の小さな衝突にも役立ちます。人との違いは人生の一部です。多くの場合、その違い自体は問題ではありません。それでも大きな対立になることがあります。どちらにしろ、その関係を先へ進めるかここで止めておくか決める必要があります。

先へ進めるべきか決断することも積極性の一つです。効率的にあなたの権利を守ろうとするのがこの積極性です。心のいじめを止めましょう。そのためには、その状況があなたの権利を脅かしているかそうでないかを見極められなければなりません。

衝突が起こる状況すべてが対応を必要とするわけではありません。「そのまま」にしておくことも、積極的無関心の重要な役割です。どのような対応がより多くの利点を持ち合わせ、悪い結果の少ないものであるか判断する必要があります。例えば、酔った人の攻勢に受け合うかは、危険な状態にあるかどうかで判断します。

積極的無関心は、衝突が起こりうる様々な状況に賢く対処する方法です。何もしないことが最良なこともあります。適当な時に何もしないことがねらいなのです。


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