心理療法の歴史

2019年9月11日
ここでは、心理療法の起源と現在に至るまでの軌跡を追います。心理療法の歴史を学びましょう。

心理療法は、心理学の中で非常に新しい分野です。精神病の原因が超自然によるものであると信じるのをやめた、19世紀の終わりになって誕生しました。はっきりとした生物学的な原因がない人間に起こる現象を社会は説明しようとしてきました。心理療法の歴史を一番初めまでたどるのであれば、自然界にあるものすべてに存在する魂について語った部族社会にまでさかのぼってみましょう。彼らは、アニミズムを信仰し、奇妙な魂にとらわれた時、人は病気になると考えました。そして、失った魂を取り戻し、悪魔を払い、懺悔のための治癒的方法である儀式が行われたのです。

その後のギリシャや古代では、当時の心理療法や合理的思考の起源、哲学や医学がみられます。アリストテレスは「魔力」という言葉の様々な使い方を示しました。これは非常に説得力のある言葉で、人間に変化をもたらしました。

プラトンは美しい話は体と心に良いものをもたらすと言います。熱意、夢、無意識に関する彼の意見には、フロイトの思想の前兆のようなものをみることができます。

 

古代哲学

心理療法の歴史は、ヒポクラテスやガレノスぬきには語れません。

  • ヒポクラテス集典は、現代医学の重要な節目のひとつです。病気と体の状態を関連付け、気質と結び付けた4つの体液説を提唱しました。それが、血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁です。
  • ガレノスはヒポクラテスの理論をさらに発展させ、超自然、自然、非自然の違いを表しました。
心理療法 歴史 ヒポクラテス

 

中世から現代までの定義

中世、教会により精神病は悪魔の仕業だと考えらえていました。治癒の方法は懺悔でした。その後、啓蒙運動の中で、ピネルなどの専門家が精神病の倫理的治療のアイデアを出しました。患者を人道的に扱い、病気を楽観的に捉えることが、より一般的になりました。

先にも述べたように、心理療法の歴史は19世紀に始まりました。コッブが癒しにおける信仰の役割を擁護した記事の中で、「心理療法」という言葉を使っています。この段階で重要なのが、心的外傷のない病気を分けたことです。一方で、催眠療法には磨きがかかり、人々はそれを許容可能な方法として捉えていました。許容可能だっただけでなく、催眠療法を自ら選んでいたのです。

催眠術の起源はヤン・ヘルモントの動物磁気にあります。フランツ・フリードリヒ・アントン・メスメルがその主な代表です。この理論は、体液が宇宙を満たし、バランスが崩れるため、病気になるというものです。そして、治癒にはその液体のバランスを取り戻すことが含まれます。

この理論に従う人は、自らを「フルーディスト」そして中傷者を「アニミスト」と呼びました。ピュイギュゼール侯爵はアミニストで、患者が思い出すことのできなかった記憶を復活させる人工睡眠の一種として催眠術を利用しました。

 

ナンシー学派

ブレイドは催眠術という言葉を作り、神経睡眠と定義しました。この前進と、リエボーやベルンハイムのおかげで、ナンシー学派が誕生しました。彼らは、覚醒した状態で患者を助けるために催眠術を止めました。この時、人々は「心理療法」という言葉を使い始めたのです。

1895年、ウィーンの神経学者ジークムント・フロイトは内科医ジョセフ・ブロイアーと共にヒステリーに関する研究を発表しました。その中で、患者アンナ・Oに施した治療を発展させたカタルシス法を示しました。後に、彼らは自由連想法を発展させます。これが皆が思い浮かべるであろう心理療法、患者がカウチに横になり、心理療法士に向かって人生について話す方法です。

 

最近の心理療法の歴史

精神分析の後、たくさんの治癒的方法が出回りました。カール・ロジャースは、より患者中心の方法を発展させました。後に、行動主義が心の病に関して異なる視点を提供しています。スキナーやウォルピが行動療法の基礎を築いたのは60~70年代になってからです。

心理療法 歴史 カール・ロジャース

また、この頃、マズローの人間性心理学、欲求の段階、体系的モデルも誕生しました。これらの理論は、家族療法の中でよく使われます。学習を基礎とした行動理論から、ベック、エリス、マホニー、マイチェンバウムにより認知モデルが誕生しました。

90年代には、第三世代の治療法(文脈的療法)の人気が高まりました。徹底的行動療法への再起ですが、認知面に注意を払いつつ、合理主義の意味を変えないようにします。この目的は、患者とその中身がもつ関係を変えることです。

異なる治療のメソッドや理論に有用な違いを確立することは不可能なため、すべてが等しいと考えるべきだと言う人もいます。これはドードー鳥の評決と呼ばれ、心理療法士の間でも論争の的になります。それでも、どの種の心理療法も、何もしないより効果的であることは、間違いありません。

  • Feixas, G. y Miró, T. (2004): Aproximaciones a la psicoterapia. Paidós. Barcelona