心理学者メアリー・エインスワースの人生

2019年9月2日
メアリー・エインスワースは、ボウルビィの愛着理論に光を当てた重要な科学者であり心理学者です。 それ以外にも、当時心理学が見過ごしていたような女性や人間一般に関連するすべての局面に興味を抱いていました。

メアリー・エインスワースは、アメリカ系カナダ人の心理学者です。ジョン・ボウルビィと共に、愛着理論という、初期社会的発達における心理学的理論の一つを発達させました。はじめ、彼らは子どものみを念頭に置いてこの理論を確立しましたが、60年代、70年代に、メアリー・エインスワースは大人に注目した拡大につながる新しい概念を世に送り出しました。

彼女は、20世紀に置いて最も参照された心理学者のひとりです。彼女の素晴らしい理論は、今日まで様々な研究者や心理学者が自分たちの理論の柱にしています。世界中の大学が彼女の研究を例にとっています。さらに、女性にとってキャリアの縛りが大きな時代に、彼女はかなりの認知を得ていました。

大学時代、エインスワースは子どもが母親像との間に築く愛着関係に関して研究し始めました。

しかし、エインスワースの人生は研究と疑問だけではありません。事実、あの時代の女性に想像できる範囲を超えた行動的な人生でした。それでは、彼女の人生をより深くみていきましょう。

心理学者メアリー・エインスワースの人生
メアリー・エインスワースの人生

メアリー・エインスワースは、アメリカで誕生します。しかし彼女が幼い時に家族でカナダのトロントに移住しました。エインスワースは、トロント大学を発達心理学で卒業して、1939年に博士号を取得します。学生生活を終えたのちカナダ女性兵団に参加して、4年を軍で過ごします。

それからすぐに、結婚して旦那さんとロンドンへ渡ります。当時彼女はジョン・ボウルビィと共にタビストック人間関係研究所に勤務していました。この2人は、子どもたちを母親から分離させる実験を開始します。 

1953年、彼女はウガンダに渡り、イースト・アフリカン・インスティチュート・オブ・ソーシャル・リサーチで働き始めます。そこで、彼女は初期の母と息子の関係を研究し続けました。

しばらくして、彼女はアメリカのジョンズ・ホプキンス大学で仕事を得ます。のちにバージニア大学で職を得て、ここで1984年に引退するまで愛着理論の研究を続けました。

「特定の人と強い感情的な絆を作り出す傾向は、人間の本質の基本的な要素だ。」

-ジョン・ボウルビィ-

愛着理論

ジョン・ボウルビィは、愛着理論の父とされています。彼の研究では、子どもたちは生まれつき探求的なふるまいをするようにできているということが示されています。それにもかかわらず、保護されていない、あるいは危険な状態にあると感じると、母親や保護者の支援を求めます。メアリー・エインスワースはこの理論に新しい概念を加えました。それが「奇異な状況」です。

メアリー・エインスワースは、様々な文脈で奇異な状況を加え、子どもの保護者との関係を研究しました。「奇異な状況」とは、母親と息子の関係に見ず知らずの人を介入させることです。

そうして手に入れた結果に基づき、メアリー・エインスワースは3つの愛着スタイルを生み出し、この理論を拡大します。安全愛着、不安-回避愛着、不安-両面感情ないし抵抗愛着です。その後別の研究者が彼女の理論をさらに拡大したので、現在我々が知っている愛着理論には他の研究者の発見が付け加えられています。

心理学者メアリー・エインスワースの人生
メアリー・エインスワースと異なる愛着タイプ

4つ目の愛着タイプがのちに愛着理論に付け加えられましたが、メアリー・エインスワースが定義し特徴づけたのははじめの3つのみです。

  • 安全愛着:子どもが愛され守られていると感じでいるときです。保護者がいなくて、子どもは分離の際に多少の苦しみを感じますが、すぐその人が戻ってくると子どもは分かっています。
  • 不安-回避愛着:子どもは、母親や保護者との分離に激しい苦悩で反応します。このタイプの愛着は、母親や保護者があまりそばにいられないことによって起こるようです。このタイプの愛着を持つ子供は、自分の母親は必要な時にそばにいてくれない、と学習します。
  • 不安-両面感情ないし抵抗愛着:このタイプの分離は、主となる保護者が継続的に子どものニーズを満たせなかったときに起こります。これらの子どもたちは、不信感を募らせ、将来的に助けを求めないことを学びます。

エインスワースの素晴らしい功績

メアリー・エインスワースは、母親と健全な関係を築くことの重要性を意識していました。子どもに将来的に影響するため、重要であると考えていたのです。

彼女は女性が働きながら母親になることを支援するようなプログラムを支持していました。当時、このようなことは女性には叶わなかったためです。しかし、現在ではよく見る光景になっています。

学術的な研究、研究プログラム、仕事の世界は、家事とは両立できないように思われていました。社会から(妻や母親になるように)指図されていたのです。このような理由から、多くの人はメアリー・エインスワースを母親のためのワークライフバランスの先駆者として見ています。

女性の研究者として、彼女は学術世界の先へ行かなくてはいけないと感じていました。未来の女性たちが自分の人生の道を選べるようにお手伝いしたいと考えていたのです。

メアリー・エインスワースは、86歳で1999年に亡くなりました。彼女は心理学的理論の中で最も重要な理論の一つを発達させることに、生涯をかけた女性です。

  • Delgado, A. O., & Oliva Delgado, A. (2004). “Estado actual de la teoría del apego”. Revista de Psiquiatría y Psicología del Niño y del Adolescente4(1), 65-81.
  • Main, M. (2001). “Las categorías organizadas del apego en el infante, en el niño, y en el adulto: Atención flexible versus inflexible bajo estrés relacionado con el apego”. Aperturas psicoanalíticas8.
  • Marrone, M., Diamond, N., Juri, L., & Bleichmar, H. (2001). La teoría del apego: un enfoque actual. Madrid: Psimática.
  • Wallin, D. J. (2012). El apego en psicoterapia. Desclée de Brouwer.