甘やかされて育った駄々っ子の行動修正は可能?

09 12月, 2020
甘やかされて育った駄々っ子たちは自身の感情をマネージメントする方法をわかっておらず、不満への耐性が低く、そして無礼な態度を取ることがあります。この種の行動を修正することは可能なのでしょうか?本日の記事でその答えを見つけてみましょう。

「娘は私の言うことを聞こうとしない」「息子に新しく礼儀作法を教えるのは不可能だ」「あの子はいつも駄々をこねてばかりいる」「これ以上何をすればいいのかわからない」、これらは駄々っ子に手を焼く親たちがよく口にする言葉です。知っている育児法をいくら試しても、どれもうまくいっているとは思えません。

このような、我が子の振る舞いを正そうとする親たちの努力が報われないケースでは、専門家に助けを求めることが賢い選択肢だと言えます。絶望するのはまだ早いのです。適切なツールを用いれば必ず、変化を起こせる可能性が出てきます。

親や保育者がきちんと境界線を設けず野放しにしてきた結果として、多くの子どもたちが駄々っ子になってしまっています。しかし、他にもこの種の振る舞いを加速させる要因があるのです。

駄々っ子 行動 修正

一貫した境界線とルールを設定する

駄々っ子の行動を修正するためには、矛盾がなくて一貫性のある、適切なルールが欠かせません。境界線は、子どもたちにとっての基準点となってくれれば非常に役立ちます。特にその重要性が高まるのは、子どもたちがこれらのルールが存在するのは自分たちを危険や脅威から守るためなのだと理解できた時です。

スペイン小児科学会はこの問題について指摘しており、「困難な状況下では、親や保育者たちは子どもがルールを破るのを許容してしまう場合が多いか、あるいはこれまで以上に甘くなったりプレゼントを買い与えたりして埋め合わせをしようとすると言っています。大人たちのこのような行動は危険性をはらみます。なぜなら、ルールに例外を設けることで結局ルール自体が傷つけられてしまうためです。

行動強化の方が罰を与えることより効果的

お行儀の悪い子どもたちや駄々っ子たちの多くが、自分の行動が良いものだとは思ってもいません。子どもが注目してもらえるのは何か悪い行いをした時だけだからそうするのです。反対にお行儀よく振る舞っても、生活の中で関わる大人たちの無関心さを目の当たりにするだけなのです。そのため、子どもはよく、どうしても注目して欲しいがために好ましくない行動をとります。たとえそれで得られる注目の目が本当に望んでいたものとは違っていたとしても、です。

悪い行いとは相容れないような好ましい行動(例えば兄弟を侮辱したり叩くのではなく怒りを抑えた、など)に対して正の行動強化を起こしてあげることで、子どもたちに有用な指示を与えることができます。これにより、何をすべきでないかだけでなく、どんな振る舞いこそが適切であるかをはっきりさせてあげられるのです。また、個人的に率先して行ったことに対して正の強化が得られることで、子どもたちの自信や自己概念にも好影響が与えられます。

正の強化を積極的に行いたいのであれば、鋭い観察力が必要です。「良い行動」というのがどんなに小さな些細なものだろうと関係ありません。重要なのは、罰則を与えるというやり方に代わってこのような育児戦略を取り入れるということなのです。注意深く子どもたちを見ておきましょう。部屋を片付けたり、幼い弟を抱きしめたり、頼まれていない家事を自分から手伝ったり、あるいは決められた時間が来た時にテレビを消したりしたら、そういった率先した行動をあなたがどれほど高く評価しているかを伝えてあげてください。お子さんとの間の関係性に変化が出てきたら、それは成功のサインです。

また、この種の育児スタイルの方が大人の側に与えられる好影響も大きいのです。我が子に報酬を与えてあげられる可能性があることで、罰を与えて子どもが苦しむのを見なければならない状態よりも大きな満足感を得ることができます。つまり、(関わる人全員の)苦しい思いをする可能性を減らせるような、賢い方法で子どもたちを育てることが可能だということです。

甘やかされて育った駄々っ子の行動修正は可能?

しつけと愛情は共存できる

駄々っ子を前にすると忍耐を失ってしまいやすいですが、ここで自制心を維持するのが保育者である大人の責任です。疲れている時や仕事から帰宅したばかりの時、あるいは悪い出来事ばかり続いた日には特に、自分を抑えるのが非常に難しいかもしれません。だからこそ、体系的に取り入れることのできるストラテジーをいくつか身につけておくと良いでしょう。以下でご紹介します。

  • 正の行動強化に基づいた育児。子どもたちは、親からの無条件の愛を必要としています。愛とは親あるいは保育者との関係性のなかでの交渉によって手に入るようなものではありません。だからこそ、スペイン小児科学会ではこのタイプの育児法を推奨しているのです。
  • 子どもたちの自己表現を促進すること。大人はよく、「黙りなさい」、「もう十分」、「そんな風に振る舞われるのは好きじゃない」などという言葉を駄々っ子に投げかけます。不満を感じた時にこのような発言をしたくなるのは仕方ないですが、それでも良い習慣とは言えません。代わりに、感じていることを表現するよう子どもたちを後押しし、良い行動の手本を見せてあげましょう。他人に話を聞いてもらうためにベストな話し方というのを示してあげるのです。本質的にはこれが、暴力や叫び声に頼るよりも優れた伝え方が存在するというメッセージになってくれます。
  • 子どもがあまりにも動転しているのであれば、コミュニケーションを取ろうとしないのがベスト。このアドバイスは大人にとっても有効です。感情面が手に負えない状態になってしまっている相手とやり取りしようとするのは良い考えとは言えません。落ち着いたら話をしよう、と親が子に説明してあげるべきでしょう。この行動を模範として見せてあげることは非常に重要です。どう感情や気持ちを表現すべきなのかを子どもたちに示してあげましょう。
  • 心理的恐喝に頼ってはならない。心理的恐喝と愛情やしつけとは全くの別物です。子どもの行動を変えるためにキャンディを与えるといった行動により、後々多くの問題を生むような先例ができてしまいます。また、他人に対してもそういった接し方をすればいいのだと子どもに学習させてしまう恐れもあり、かなり不健全です。

駄々っ子たちは不幸である

これらのストラテジーを用いることで、大人たちは子どもが駄々っ子になってしまった理由を解明できるかもしれません。行動とは、モチベーションが消えた時あるいは元の行動に競り勝つような新たな行動が現れた時に止まるものなのです。

テクノロジーの進歩を私たちは四六時中目の当たりにしています。様々な知識が光の速さで現れるため、いつでも最新のリソースや情報を手に入れることが可能です。したがって、子どもを育てることは常に試練の連続であるとは言え、我が子を駄々っ子にしてしまわないようにするためのリソースを私たちは持っているのです。

今日は、無条件の愛としつけは共存できるという事実を知ることができました。愛情やアクティブリスニング(積極的傾聴)はルールや制限と対立するわけではないということを覚えておきましょう。育児は黒と白ではっきり分けられるものではありません。そのため、この灰色の世界を愛と知性に頼って進んでいく方法を学ばなくてはならないのです。

  • Céspedes, A. (2007). Niños con pataleta, adolescentes desafiantes. Como manejar los trastornos de conducta en los hijos. Ed Vergara, Chile.
  • Larocca, F. E. Abecedario ‘N’es por Niños malcriados: la disciplina y sus efectos….