感情の空間ーあなたといる場所がお気に入り

2019年4月7日

メンタルヘルスの基本的なルールのひとつは、ポジティブな感情の空間で生きて自分らしくいることです。ここでの主要なルールは、「自分も生き他も生かす」です。自由を感じて成長できる環境がありますが、これらは何かや誰かとつながってもいます。私たちみんなが、感情的に栄え成長できる豊かな空間を持つべきです。

感情の空間というテーマは、新しいものではありません。しかし、ほとんどの記録や資料は仕事という文脈でのみ議論をしています。日々の仕事場の感情的環境は、他の場所よりも人に影響を及ぼします。穏やかにいて他人とうまく付き合えるのに必要な空間を、仕事場で見つけることは簡単ではありません。だから、組織のなかで自分をいかすことは難しいのです。

「真の場所というものは自分の地図には存在しない。」

-ハーマン・メルヴィル-

しかし、感情的空間の面白い議題には仕事の文脈以上のものがあります。まず、忘れてはいけない基本的なものがあります。1人以上の人が同じ空間に住んだ瞬間から、特定の雰囲気が生まれるということです。どの人も感情を吐き出します。それが他の居住者の感情と組み合わさって、豊か、攻撃的、あるいは中立的な雰囲気を作り出します。

家や家庭の感情的気候を感じ取るには5分ほどで事足りる、という心理学者もいます。表情、声のトーン、コミュニケーションスタイルを読み取るのには十分です。これらの情報から、観察者はかなりの推測が可能になります。

さらに、不動産屋は、家の購入を検討している人は入ってから30秒でその家が好きかどうかわかると言います。周りに人がいなかったとしても、が主観的な感情刺激を感知するのです。私たちの経験を基に、光、色、細部が感情的な価値を帯びていきます。

お分かりいただけるように、これは面白いだけでなく包括的なテーマです。

シカ

感情的な空間-心のある場所

ハーマン・メルヴィルは、最も美しい場所は地図には現れないと言います。成熟した方法で愛し合う2人は、美しい空間を2人の間に構築します。自分の壁を取り壊して、相手の人に自分の心を開きます。2人の庭に、敬意を植えて、満足感を収穫します。内面的な幸福が相手にもプラスに働いて、個々が自分の幸せに投資します。

意外かもしれませんが、ポジティブで質のある感情的空間は簡単には構築できません。失敗に導く間違いのひとつは、意味のある幸せな雰囲気は、すべて相手を幸せにすることで構築されると思い込むことです。このような考え方でいると、仕事場では無関心で服従的になります。仕事場でのポジティブな変化を提案したり実行するやる気がそがれます。

一方、交際や家族単位で言えば、自分の感情より他人の感情を優先する人になってしまいます。最終的に、抑圧されたいらだちと苦い不満の環境を作り出します。これらの例ではっきりさせたいのは、ポジティブな感情的空間は、自分への投資を必要とするということです。このことについて考えるために少し時間を取りましょう。

ビル

人間の本質は、感情的な成熟、アサーティブネスをもってすれば、有害な環境の形成を阻止できます。

「すべてのネガティブな感情気候は、偏見、自尊心、非難、個人主義、軽率、侮辱、恐怖が入り混じった戦場です。」

これらの特徴をすでに自分の中に有していれば、ふるまいが条件づけられ、結果的に感情的気候も条件づけられます。すべての豊かな感情的環境は、居住者の心理的な状態に左右されるということを理解することが重要です。

感情的に豊かで、ポジティブで、強力な空間を作る

毎日の感情的な空間は、自分のお気に入りの場所であるべきです。自分が自分らしくいられる場所です。自分の考え、価値観、感情が尊重される場所です。自分の人間関係が、鎖や足かせのように感じられない空間です。その代わりに希望で帆を膨らませ、自由で可能性で溢れているように感じさせる暖かい風のように感じます。

「感情は波及します。それは経験的にわかっていることです。友達とコーヒーブレイクをした後に気分が良くなりますよね。お店で失礼な店員がいたら、気分が悪くなることも知っているはずです。」

-ダニエル・ゴールマン-

ただ好きなだけではなく、心から愛することが大切です。寛大でポジティブな感情的空間を作り出すために使える、簡単な戦略があります。次に、それらをひとつひとつ見ていきましょう。

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寛大な感情的雰囲気を作り出すための方法

周りにいる人の感情的な状態に注力するのではなく、自分から始めましょう。感情的空間に最も影響するのは、落胆、いらだち、自己防衛的な態度です。自分の感情を良く観察して、怒り、不安、欠落を他人のせいにする前に感情を制御する方法を学びましょう。

  • ポジティブな強化。感情的空間の専門家は、一般的に、人は4つのポジティブなコメントを受ければ、1日1つのネガティブな発言(叱責、非難、脅迫)に耐えられると言います。ただ、ポジティブさも度を過ぎると、嘘っぽく人工的に感じます。
  • 一貫した、正直でアサーティブなコミュニケーション。ポジティブな強化と感情の奨励に加え、質の高い感情的な環境には、継続的な対話が必要です。すべての関係者が、アクティブリスニングを行い、共感とアサーティブネスを利用すべきです。
  • 適切なつながりを促進。仕事環境では、たくさんの人とうまくやることは容易です。しかし、誠実な環境(仕事でも家でも)とは、あなたがその人たちと「つながり」を感じられる場所のことを言います。これは、単純な思いやりや言葉を以上のものです。相互理解と呼ばれています。

最後に、感情的な空間を育てる重要な方法は、日々の詳細に気づく方法を知ることです。毎日の小さな変化に注意しましょう。気を付けて観察すれば、思いやり、感謝、「来てくれてありがとう」「君がいてくれてよかった」「一緒にいれる場所が一番好き」などの言葉に気づくはずです。

自分や他人のために、より幸せな環境を作り出すためにこれらのことを日々考えていきましょう。

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