家族の持つ雰囲気は子育てにどのように影響するの?

03 9月, 2020
今回の記事では、これまであまり幅広く調査されていないトピック、「家族の持つ雰囲気が子育てに与える影響」についてお話ししていきましょう。

子育ては決して簡単な仕事ではありません。子どもたちは成長過程にありながらも人間という生き物であり、親の力を借りながら少しずつ物事を学んでいきます。子どもは自分の感情を調整し、行動をコントロールする方法を学習していきます。

一方親は、何の知識もなく、さらに様々な原因により疲れ切ったりストレスを抱えたりしながらこのプロセスを行っていきます。そのため、子どもたちが駄々をこねたり言うことを聞かなかったりすると、親も我慢の限界を超えてしまうことがあるのです。こういった意味で、家族が持つ雰囲気が子育てに対して大きな影響を与えていると言えるでしょう。

家庭内のあらゆる要素がその家族の雰囲気を左右し、これが子どもを育てる際の土台となります。家族の雰囲気の影響の大きさをわかっていながらも、人はその他の要因の方に気を取られてしまう傾向があるようです。その他の要因というのは、子どもに対する境界線の設け方や、子どもを何らかの社会規範に従わせようとすることなどの事柄です。そこで今回の記事では、これまであまり幅広く調査されていないトピック、「家族の持つ雰囲気が子育てに与える影響」についてお話ししていきましょう。

“子を持って知る親の恩”

-日本のことわざ-

家族の雰囲気とは?

家族の雰囲気が子育てに与える影響をしっかりと理解するために、まずは「家族の雰囲気」という言葉によってどんなものが表現されているのかを明確にしておく必要があります。これは、家族内のメンバー同士の相互作用によって生まれる健やかさあるいは不穏状態のことです。

この相互作用というのは処罰を与えたり非難をしたり制限を課したりすることから、支え合ったり批判をしたり、足りない部分を補い合ったりすることまで、多岐に渡ります。つまりは、社会的行動の一種だということです。ご想像いただけている通り、これらの行動は家族の他のメンバーに多大な影響を与える可能性があります。

家族 雰囲気 子育て 影響

子どもから親に与えられる影響もありますし、同様に親からも子どもへ影響が及ぼされます。子育てに関して言えば、家族の雰囲気によって影響を受けるのは、子どもたちの自立性や積極性、モチベーション、学業成績、そして習慣やルーティーンなどです。

家庭内のネガティブな雰囲気を見つけ出すには?

そうは言っても、この影響にはポジティブなものとネガティブなものがあります。家族の雰囲気がネガティブになるのは、前述の相互作用が自己中心的なものになったり、暴力的、破壊的、あるいは不寛容な行動に偏った時です。この状態になると、全員のウェルビーイングが阻害されます。

実際に、雰囲気が悪化すると、家族のメンバー間の調和が乱れ、対立し合うことが多くなります。そして誰もが想像できるように、これがストレスとなり、子どもの心にも親の心にも重い負荷がかかることになるのです。それだけでなく、子どもが問題行動を起こすようになり、全員のウェルビーイングが危険な状態に晒されるようにもなります。

このタイプの家族の雰囲気は何が原因で生まれるのでしょうか?実は、これを引き寄せる親たちの習慣というものがあります。権威を過度に振りかざしたり、繰り返し誰か一人に的を絞って偏重的に罰を与えたりする習慣が、ネガティブな家族の雰囲気を生み出します。また、家庭内に明確なルールが存在していないことも原因の一つです。

“家族がなぜ全員不完全な状態で作られたのかが私にはわかっています。家族のメンバーがあなたを人間へと成長させるからです。家族は、人生の美しいバランスが破壊されてしまわぬよう、時折あなたがあなた自身であることを忘れさせてくれる存在です”

-アナイス・ニン-

ポジティブな家族の雰囲気を作り出すには?

親が明確なルールを設け、休憩時間を利用したりその他の行動強化法を罰を与えるよりも頻繁に用いることでポジティブな雰囲気を作り出すことができます。また、子どもが分かるように説明してあげたり、子どもの意見を聞いて褒めてあげたり、習慣として定着させて欲しいポジティブな行動を子どもが行なった際にそれを支持してあげることも重要です。

こうすることで、好奇心や敬意、お手伝いしよう・参加しようという気持ち、そして自信を伴った社会行動が見られるようになっていきます。子どもたちの自律性や自尊心、自信が向上するので、社交面でも身体面でも行動面でも愛着の面でも、より安定的で一貫した形で成長できるようになるでしょう。

家族 雰囲気 子育て 影響

究極的に言えば、家族の雰囲気とはポジティブにあるいはネガティブに育児に大きく影響を与える要因の一つだということです。適切な関係性と家族の絆を保つことが非常に大切です。これにより、のちの人間関係や自信の形成において有効となる交流パターンを子どもたちが覚えていけるようになります。

画像提供:Kevin Delvecchio, John Mark Kuzniet, およびSebastian León Prado