恋人を欲する一匹オオカミのパラドックス

一匹オオカミでありながらも恋愛相手を見つけることは、不可能なことではありません。一人でいるのを好む人であっても、恋人を持ちたいと願っているのです。彼らは、自分の望む関係性のあり方やパートナーに対して自分が期待していることを熟知しています。
恋人を欲する一匹オオカミのパラドックス

最後の更新: 25 1月, 2021

孤独を好みながらも愛を見つけることなど可能なのでしょうか?一人きりでいることを好む人々は、環境に適応できない人、あるいは社会と交わらないアウトサイダー、さらには内気な人などと誤解されることも多いものです。しかしこれら全ては迷信に過ぎません。なぜなら、一人きりの時間を好む人が必ずしも他者との繋がりを嫌っているとは限らないからです。事実、チャンスが到来した暁には恋愛を諦めたくないと考えているのです。

そう聞くと確かに、複雑で矛盾しているようにすら思えてしまいます。こういった人々が自ら選択する孤独の種類は必ず、かなり特徴的かつ具体的なライフスタイルと一致しています。それは、他人との間のルールや合意が必要ない生活様式です。自宅は自分一人で独占できますし、そこで行う活動や作業は全て自らの思うがままに管理することができます。誰かと正式な関係性を結ぶ必要性を感じておらず、他人からの献身を受けたいとも思っていないのです。

では、現実的で本物の、なおかつ長続きする恋愛がしたいという確固たる願望を叶えるにあたり、どうすればそのパーソナリティを調整できるのでしょうか?実はそのための戦略がいくつか存在します。ただし、まずはこういった人々が行動を起こせるようになり、自らの独特な世界観の中に引き込める相手を見つけられるようになるために必要な要素を明らかにしなければなりません。なぜなら、アルトゥール・ショーペンハウアーが指摘したように、孤独でいることは優れた精神の持ち主たち全員に課せられた運命だからです。しかし、人生を自分と同じような形で解釈している相手と出会うことが、生きている間に起こる様々な出来事の中でも一番素晴らしいものであることは間違いありません。

“私は、孤独でいることが正しいことだと感じたことが一度もない。時にはひとりぼっちも悪くないと思える、しかし、それが正しいことだとは決して感じられないのだ”

-チャールズ・ブコウスキー-

恋人を欲する 一匹オオカミ パラドックス

孤独を好みながらも愛する人を見つける

このタイプの人物像はよく、「一匹オオカミ」という言葉で表現されます。しかし実際にはオオカミは群れで生活する、かなり社交的な動物であるため、この言葉は少々逆説的です。反対に単独行動をする動物といえば、クマやコアラ、ミノカサゴ(近づく者全員に毒のあるヒレで襲いかかる魅惑的な海の生物)などが挙げられます。

ご覧のように、自然界にも孤独を愛する生き物たちがたくさんいるのです。しかし孤独を好む人間の場合は、生まれた時からすでに社会的環境に取り込まれているという点で例外的であり、概して一人の時間と他者との時間を行ったり来たりする術を習得していきます。

集団の中で上手く動き回ることもできるのですが、こういった人々はできる限りすぐに自分一人だけの隠れ家に戻ります。彼らの孤独は自主的に作られるものであるため、心が傷つく類のものではないのです。むしろ、バランスを整えて心を豊かにするためのものだと言えるでしょう。

とは言え、そういった人々が必ずしも新しい友人作りや恋人探しを諦めてしまうとは限りません。恋に落ちる喜びと興奮を味わいたくない人などいないのですから。では、自分が一匹オオカミだという自覚がある人は、どうすれば恋愛相手を見つけられるのでしょうか?ここから先は、検討していただく価値のある戦略をいくつか紹介していきます。

パートナーが欲しい vs パートナーが必要

あなたは、プロジェクトや経験、そして将来の計画を共有できるような相手を欲していますか、それともただ寂しさを和らげてくれるような相手を探しているだけですか?この点ははっきりさせなければなりません。多くの人々が自分のことを「一匹オオカミ」だと自称し、堂々と「私は一人でいるのが好きなのだ」と表明しています。

しかしながら、多くの場合それが望んだ状態というわけではありません。他に選択肢が無いためにひとりぼっちになっている人がたくさんいます。つまり、そういった人々は寂しい気持ちを落ち着かせてくれる誰かを欲しているだけです。これはパートナー探しをする理由として完璧だとは言えません。まずは自分一人の時間を楽しみ、無条件に自分自身を愛せるようになることを優先させるのが賢明です。

それができて初めて、特別な相手を見つけ、関係を持続させる準備が完了します。これこそが、誰かと共に過ごす時間を楽しむための備えをする唯一の道です。ただ必要だからといって必死に相手をつなぎとめるだけ、というのは望ましくありません。

どんな関係性を持ちたいのかを明確にしよう

単独行動を好む自分はどうすれば恋人を見つけられるのだろうか、と思い悩んではいませんか?まずはご自身の求めている関係性がどんなものなのかを自問してみてください。カップルによくある生活の取り決めなどには積極的に参加したくないという方もいれば、パートナーとの時間を楽しむのは週末だけで十分だ、と考える方もいるかもしれません。

関係性を、コミットメント(誠実で真剣な付き合いであることを互いに確認し合うこと)や制約なしでゆっくりと成熟させ、自分の思うような意思決定が可能な状態にしておきたい、という希望を持つ方もいるでしょう。いずれにせよこの点についてははっきりさせておくべきであり、同時に、相手にも自分の望みや求めている関係性について伝えなければなりません。そうすることで、相手が誤った期待を膨らませてしまうのを防ぎましょう。

恋人を欲する一匹オオカミのパラドックス

多くの人々が寂しさに苦しむ世界で、一匹オオカミはアドバンテージを持っている

変わり者、非社交的なヤツ、不愉快な人…。単独行動を好む人々には何百通りものあだ名がつけられます。しかし、そのほとんどが正しく事実を反映したものとは言えません。多くの人々が孤独に苦しむこの世の中で、彼らは部外者なのです。ほとんどの人が一人ぼっちでいることにつらさや違和感を覚えるのに対し、一匹オオカミたちは一人の時間や自らの選んだ生き方を楽しんでいます。

これらは全て、彼らのアドバンテージだと言えます。したがって、こういった人々がそれほど変人だとは考えないでください。こういった人の持つ一番の長所は、自分自身に対して満足できているという点なのです。孤独を楽しむ術を心得ており、そこには豊かな内的世界が付随しています。この種の人々が抱える恐怖心や不安は普通よりも少なく、それがまさに人を惹きつける魅力となっているのです。

あなたの持つ穏やかさや思慮深さ、開放的な心、困難に直面した際のあなたのあり方を決定づける強み、そして生来の忠実さを有効活用してください。これらはすべて、とても魅力的です。

孤独を好みながらも恋愛相手を見つけることは可能:必要なのは他者とつながり合える場所を探すこと

グローバリズムが加速するこの世界では、多くの人々が一人きりで生活しています。実は、あなたと同じような見方でこの世を眺め、知覚している人の中にも、意外なほど寂しさを感じている人がいるのです。しかし、テクノロジーの発展したこの社会には、パートナー探しをしている人なら是非とも活用すべき素晴らしいツールがいくつも存在しています。

様々な集団の中から、そしてソーシャルネットワークの中から、好ましいと感じられる人々を探してみるのもいいでしょう。マッチングアプリと呼ばれる出会いの場を提供するアプリでは、参加者が自分のプロフィールや自分の理想の恋愛、そして恋人に期待することなどを記載することができます。

自分自身の望みを理解していれば、一匹オオカミでいることと恋人を見つけることとを両立できます。つまり、あなたの望みを叶えることは可能なのです。自分の欲する恋愛のあり方については、正直にならなければなりません。ただ闇雲に寂しさを埋めてくれるような誰かを探す、というのはやめましょう。

孤独を愛しながら恋愛もするというのは、矛盾しているわけでも不可能なことだというわけでもありません。それがあなたの本当の望みなのであれば、ぜひ挑戦してみてください!

こちらの記事もおすすめです。
サバンナ幸福論:一緒にいたくない人といるくらいなら孤独を選ぶ
こころの探検で読むことができます。 こころの探検
サバンナ幸福論:一緒にいたくない人といるくらいなら孤独を選ぶ

サバンナ幸福論とは、イギリス心理学機関誌に載った科学的調査の結論から導き出されたものです。これはまだ十分に概念化されたものではありませんが、確かに興味深いアプローチを提示しています。研究チームが幸せについての広範にわたる調査をしているときに全ては始まりました。