境界性パーソナリティ障害における破壊的なプライドとは?

17 1月, 2020
境界性パーソナリティ障害の特徴の一つである破壊的なプライドは批判に対して非常に強い恐怖を生み出すことになります。では、今回の記事で詳しく見てみましょう。

境界性パーソナリティ障害(BPD)は、衝動性や感情の乱れ、低い自尊心、空っぽのような気持ちなどの症状が見られる精神状態です。この障害によって今回のテーマである破壊的なプライドが生まれるのですが、これは非常に一般的であるにもかかわらず、臨床症状とみなされていないのです。

境界性パーソナリティ障害を患う人は非常に繊細になる傾向があります。小さいことでも彼らにとってネガティブな要素は激しい痛みを心に残すのです。

あるケースでは、境界性パーソナリティ障害の患者は自分を守るために「偽った自尊心」を作ることがあります。しかし、その影響で他の人は皆間違っていると思い込んでしまうこともあるのです。

ですが、本当にそこに隠されているのは、異なる意見によって誰かが自分を傷つけるのではないかという激しい恐怖なのです。これは誤った考えをもたらすことになりますし、他人の視野を変えれない時にストレスになることもあります。

もう少し簡単に言うと、彼らは柔軟になれないことが原因で反対意見を対処できない状態にあります。

それによって、患者の周りの人間は患者に対して「意見を受け入れないなんて見下している」と思うようになってしまいます。また、そんな状態を招いてしまうと、患者から家族や友達を簡単に遠ざけることになってしまうでしょう。

境界性パーソナリティ障害 プライド

この破壊的なプライドはどこからやってくるの?

このネガティブな仮面は過去にできた傷、特に幼少期の頃の傷を隠すためにやってきます。境界性パーソナリティ障害を患う人は悲しい幼少期を過ごした人が多い傾向にあるのです。例えば、両親から気にされなかった、よく独りぼっちになっていた、または批判されていたなどの経験が挙げられます。

ですので、彼らは他の人を見下すような態度をとり、自分には価値があるんだという感覚を取り戻しているのです。

子どもは危険な環境でも様々な方法で適応します。そして、その中には破壊的なプライドを使って、その時の屈辱を過剰に埋めようとすることがあるのです。これは、彼らなりの方法で二度と誰かに自分を傷つけさせないようにしているのでしょう。

患者はそのような大人になっても可哀想だった幼少期という事実が何も変わらないのを理解しなければいけません。その怒りが傷を癒すことはないのです。

今できること

まずは、この破壊的なプライドがどこからやってきているのかを理解することです。それを切り抜けるためには努力が必要ですが、上手く行うための戦略もあるので参考にしてみましょう。

その一つとして、患者が知っている人から患者に手紙やメールなどの文章を書いてもらいましょう。もちろん、ただの手紙ではなく、そこには患者の良い部分と悪い部分を書いてもらってください。

自分を肯定したいという定期的にやってくるニーズは、他人の意見をしっかり聞けないという事実を伴います。ですので、境界性パーソナリティ障害患者に質問してもらうのが良いでしょう。

「5人の人が同じことを自分に対して思っているのっておかしくないかな?」、「なんで自分は他人の意見を聞けないんだろう?」、「この手紙からどんな学びを得られるのだろう?」という風に思うようになるかもしれません。

ポイントは、患者に自分の絶対的な考えに疑問を持ってもらうことです。自分に疑問を持つことで他人の意見も認知するようになってくれるのです。

境界性パーソナリティ障害 プライド

変化を生むこと

日常で起こる予期せぬ出来事も破壊的なプライドを対処するのに良い効果を生み出します。目標は誰かが自分を批判した時に、心や体がどのような反応(緊張や心拍の変化)をしているかに気づくことで、それが出来たら批判に対して答える前に数分待つようにしてください。

これが出来た後も、誰かと会話する際には攻撃的な態度やジェスチャーを使ってはいけないことを意識しなければいけません。顔をリラックスさせて、少し笑みを浮かべます。そして脅迫するような目つきもやめましょう。また、話している際は手や足を動かさしすぎないようにしてみてください。

「~と思う」や「私の意見は~」というような言い方も試してみましょう。キツい口調や他人をすぐに切り離すのは避けるようにしてください。相手と同じ意見ではない場合でも全てを決めつけるのはいけません。

もしあなたが境界性パーソナリティ障害に悩んでいて、それを克服するために本当に努力しているのであれば、他人との関わり方に変化が見えるようになるはずです。少しずつ挑戦してみてください。

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