性に関する6つのよくある問題についてご存知ですか?

性的興奮の効果は感覚的あるいは有機的、心理的な要因や、注意力や感情、やる気、認知などの要因によって決まってきます。ここで重要なのが各臓器や感覚器官の正常さです。その行為の当事者間のやり取りやその特定の瞬間にどれだけ集中できるかというその人の能力もまた大切です。
性に関する6つのよくある問題についてご存知ですか?
Sara Clemente

によって書かれ、確認されています。 心理学者とジャーナリスト Sara Clemente.

最後の更新: 21 12月, 2022

セクシュアリティとは、三次元的な概念です。これは生物学的側面、精神生理学的側面、そして社会文化的側面から成り立っています。したがって、性的行動から得られる満足や不満はあらゆる要因によって決定されているのです。その中には不安や妄想、あるいは自信の欠如が含まれます。これらが、人々のセクシュアリティに影響を及ぼすような様々な機能不全を生み出します。性に関する問題の中で最も一般的なものは何でしょうか?

性的問題を加速させてしまう要因

前述の通り、性的行動は環境から切り離された行為ではありません。これは生物心理社会的な要因から影響を受けており、それらは期待や過去の経験から遺伝的・解剖学的条件やホルモンの状況まで多岐に渡ります。同様に、そこには文化的・教育的・倫理的・宗教的側面も際限なく含まれているのです。

よって、性的興奮の効果は感覚的あるいは有機的、心理的な要因や、注意力や感情、やる気、認知などの要因によって決まってきます。ここで重要なのが各臓器や感覚器官の正常さです。その行為の当事者間のやり取りやその特定の瞬間にどれだけ集中できるかというその人の能力もまた大切です。

また、どのような感情か、やる気がどれほどあるのかも影響してきます。疲れていたり不安に悩んでいたりすると、性欲がなくなってしまうのは普通のことです。同様に、疲労や空想などの認知的側面も刺激の結果どの程度満足感を得られるかを左右する要因です。

性に関する6つのよくある問題

機能不全と性的倒錯

どちらも親密行為に関する病理ですが、両者の違いを確立しておく必要があります。

男性の性的問題

勃起不全

これは最も一般的な性に関する問題の一つです。性行為を行うための勃起ができないあるいは勃起状態を維持できないという症状です。インポテンツという用語でも知られ、一般的には性欲への影響はありません。

20〜30%のケースが心理的要因によって引き起こされていると推測されています。例えば、道徳的に厳しく育てられた場合や、不適切な性に関する情報を与えられた場合、あるいは治療されずにいる過去のトラウマ的体験がある場合などです。また、特定の薬剤が副作用として勃起不全を引き起こすこともあります。糖尿病や高血圧、心臓あるいはホルモンの問題も、タバコやアルコールの消費などと同様にこの症状に影響します。

早漏あるいは遅漏

早漏とは、射精を望んだ通りにコントロールできない状態を指します。性行為の終了と関連づけられることが多いですが、射精は必ずしも行為の終わりを意味するものではありません。一方で遅漏は射精の遅れや射精がされない状態を言います。時間がかかるか完全に射精が無いかのどちらかです。この症状があまりにも頻繁に起こる場合は問題となるでしょう。

どちらの問題も、心理的要因が原因となっていることが多いのです。したがって、その治療はたいてい性的興奮のコントロールを目指したもので、興奮を生み出す刺激に直接介入したりある程度興奮を抑える精神的な能力を鍛えたりすることによって行われます。その意味で最も推奨されている治療計画は“スタート・ストップ法”“圧縮法”です。

女性の性的問題

膣痙攣

これは膣下部の筋肉が意に反して収縮してしまい、性行為が困難な状態を指します。痙攣は膣口で起こり、性器の挿入を妨げます。その原因によって、膣痙攣は二種類に分けられます:原発性と続発性の二つです。原発性は痛みを感じずに性行為をしたことが無い女性に起こりますが、続発性はその症状が起こるまでは問題なく性行為ができていた女性に起こるものです。

これは身体的あるいは心理的な要因、および両者が合わさって起こります。また、治療しなくても悪化する傾向の無い性的問題です。痛みが起こっているにも関わらず挿入を続けようとした場合にのみ悪化してしまいます。こういったケースでは、女性は挿入を防ぐために不本意な膣口の収縮を”学んで”しまい、それによって痛みも伴うのです。

性に関する女性の問題

無オーガズム症

これはオーガズムに達することができないことを意味します。この問題を抱える人々は性行為によってクライマックスに達することがありません。

これは男性にとっても女性にとっても共通の問題ですが、その多くが女性に起こります。女性はより大量の神経・筋肉構造を持つということもあり、形態学的に女性により起こりやすいのです。男性の場合はこれを特定するのが困難です。なぜなら普通男性が射精するとそれはオーガズムに達したという意味だと考えてしまいがちだからです。

射精なしでオーガズムを得られると明らかにしている人々もおり、特に9〜12歳ごろの少年たちがそれに当てはまります。一方で、ある種の麻痺状態が射精なしのオーガズムを引き起こすこともあります。また、射精の数秒後にオーガズムの感覚に達する男性もいます。そして他の男性たちは決定的な射精の直前にいくつかのオーガズムを感じるのです。最後に、オーガズムを感じないまま、無快楽あるいは無感覚に射精する男性もいます。

無オーガズム症は、性的なトラウマ、鬱、不安症、恐怖、あるいはセックスやセクシュアリティについての誤った知識などの心理的要因の結果として引き起こされる傾向があります。これは治療が可能で、解決策が見つからなかったケースは5%しかありません。

性交疼痛

これは、性交前あるいは性交中または性的結合後の痛みや不快感を指します。これは男性にも女性にも起こりますが、女性に起こる方が一般的です。この症状に特徴的なのは、挿入に関わる生殖器の苦痛の存在です。男性の場合、この痛みは射精の最中に起こります。これらの症状の原因として可能性が高いのは、尿路感染症です。

女性の場合、性交疼痛はたいてい膣痙攣と関係があり、収縮や焼け付くような鋭い痛みを伴います。もし性行為の初めの方には起こらず、停滞状態になった時に起こるのであれば、膣内のうるおい不足によって引き起こされている可能性があります。その原因は心理的なものよりも有機的なことの方が多いです。

性に関する問題

性欲喪失やリビドーの欠如

この機能障害はどちらの性別にも等しく影響します。女性の場合、エストロゲン量の低下など、ホルモンに関わる要因によって引き起こされ、それは更年期の結果であることが多いです。この意味では、妊娠中や授乳期にも性欲が減退することがあります。男性の場合、70%の性欲喪失がテストステロン不足によるものです。残りの30%はストレスや交際関係の問題と関わる原因によるものです。

一方で、リビドーの欠如は二つのグループに分けられます。

  • 来型- 獲得型:来型は性欲を一度も経験したことがない人々あるいはかなり小さなものしか経験したことのない人に起こる性欲の欠如を指します。獲得型は、過去には性欲を持っていて、それが性生活にネガティブな影響等を及ぼし始めるまでに性欲が減退していったと感じている人々に起こるものです。
  • 全般型- 状況型:まず、全般型の性欲欠如はいかなる状況下においてもどんな相手とであっても性衝動が無い状態を言います。一方で、ある特定の状況あるいは特定の相手に対してのみ性欲が失われてしまう状態を状況型あるいは環境型の性衝動欠如と呼びます。

まとめると、性的行為は人々が考えるよりももっと複雑なメカニズムに影響される行為だと言えるでしょう。性的興奮は多数の要因によって変えられてしまいやすいものです。セクシュアリティに関わる側面は基礎的で大切なものです。これにはコミュニケーションや安心感、そして親密性などが含まれます。


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